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中国ドラマ「大宋宮詞」は見るべき?歴史好きもハマる壮大な宮廷ロマンスの魅力

中国ドラマファンの皆さん、こんにちは!次に見るドラマをお探しですか?もし、壮大な歴史絵巻と、波乱万丈なヒロインの生涯を描く物語がお好きなら、「大宋宮詞 愛と策謀の宮廷絵巻」は必見です。最近、アマゾンプライムビデオのアジアプレミアムチャンネルでみました。み終わった感想は。ただ、素晴らしかったということです。

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本作は、これまであまり描かれてこなかった北宋の時代を舞台に、ひとりの女性が運命に立ち向かい、国を動かすまでに至る姿を鮮やかに描き出しています。今回は、ネタバレを避けつつ、このドラマがなぜ多くの中国ドラマファンを惹きつけるのか、その魅力に迫ります。

 

【こんな方に特におすすめのドラマです】

✅「ミーユエ」のような、強い女性主人公の物語が好き

✅ ヴィック・チョウのシリアスな演技が見たい

✅ ハラハラする宮廷の権力闘争ものが好き

✅ 歴史(特に宋の時代)に興味がある

豪華キャストが織りなす人間ドラマ

【主要な登場人物】

  • **劉娥(リウ・タオ):**本作の主人公。戦災孤児から皇后、皇太后へ。

  • **趙恒(ヴィック・チョウ):**後の皇帝・真宗。劉娥を生涯愛し続ける。

  • **蘇義簡(ツァオ・レイ):**劉娥の義兄。彼女を影で支える忠臣。

  • **寇準(リャン・グァンホア):**歯に衣着せぬ名宰相。

まず注目したいのが、実力派俳優たちが集結した豪華なキャスト陣です。

  • 劉娥(りゅうが)役:リウ・タオ(劉涛) 主人公の劉娥を演じるのは、「琅琊榜<弐>~風雲来る長林軍~」や「ミーユエ 王朝を照らす月」など、数々の大ヒット作でその実力を証明してきたリウ・タオ。私の大好きな女優の一人です。一人の大女優が、物語をリードしていく様は見事でした。今回は、戦災孤児から皇后、そして皇太后へと上り詰める伝説の女性を、その圧倒的な存在感と繊細な演技力で体現しています。彼女の気品と強さを兼ね備えた姿は、まさに圧巻です。

  • 趙恒(ちょうこう)役:ヴィック・チョウ(周渝民) 後の皇帝・真宗となる趙恒を演じるのは、日本でも絶大な人気を誇るヴィック・チョウ。台湾版「花より男子」でブレイクした彼が、本作では誠実で心優しい皇帝役を好演。劉娥への一途な愛を貫き、悩みながらも国を治めようとする姿は、多くの視聴者の心を掴むことでしょう。

物語に深みを与える、魅力的な名優たち

主役の二人を支え、時には対立する登場人物たちにも、見知った顔ぶれが揃っています。この四人を見れるだけで幸せな気分になります。

  • 寇準(こうじゅん)役:リャン・グァンホア(梁冠華) 皇帝に対しても歯に衣着せぬ物言いで諫言する剛直な名宰相・寇準。しかし、お酒や食べ物好きで笑わせるところも演じていました。この国の行く末を案じる重要な役どころを、中国の国民的ドラマ「神探狄仁傑」シリーズで知られるベテラン俳優リャン・グァンホアが演じます。いい味を出していました。彼の存在が、宮廷の権力闘争にリアリティと重みを与えています。

  • 蘇義簡(そぎかん)役:ツァオ・レイ(曹磊) 劉娥の義理の兄とされ、生涯にわたって彼女を陰から支え続ける忠実な側近・蘇義簡。この人の演技がピカイチでした。中国ドラマは時に、女性につくす男が出ますが、このドラマでは彼がその役で感動しました。「三国志司馬懿 軍師連盟〜」で郭嘉(かくか)を演じ、その知的な魅力で多くのファンを獲得したツァオ・レイが、本作では優しく誠実な男性を好演。彼の劉娥への献身的な姿に、胸を打たれる方も多いはずです。

  • 李婉児(りえんじ)役:リウ・ツォン(劉聡 劉娥の侍女であり、姉妹のように固い絆で結ばれる李婉児。純粋で心優しい彼女の存在は、謀略渦巻く後宮において、劉娥にとって大きな心の支えとなります。最初は、影が薄い感じでしたが、物語が進んでいくに従って存在感が増しました。新人の若手女優かと思っていたら、実は、しっかりと中堅の女優でした。

  • 曹利用(そうりよう)役:リー・イエンミン(李彦明) 北宋の将軍であり、後に大臣としても活躍する曹利用。「澶淵の盟」など、国の重要な局面で手腕を発揮する文武両道の人物です。演じるのは、「ミーユエ 王朝を照らす月」などにも出演しているリー・イエンミン。誠実で能力が高くあくまでも国のため、家族のために働く、彼の爽やかな演技が、とても良かったです。

このように、一人ひとりのキャラクターが魅力的で、それを実力派俳優たちが演じているからこそ、「大宋宮詞」の人間ドラマはこれほどまでに私たちの心を惹きつけるのです。あと、子役の方達も上手でした。

 

知的好奇心をくすぐる「北宋」という時代背景

 

物語の舞台は、10世紀末から11世紀初頭にかけての中国・北宋の時代。唐代の華やかさや、清代の辮髪といったイメージとはまた異なる、独特の文化が花開いた時代です。北宋もまだ不安定な時代です。物語は北宋の2代目太宗皇帝からスタートし、3代目真宗皇帝趙恒がメインで、4代目仁宗皇帝が一人前になるまでの時代を描いています。人間ドラマが中心ですが、遼との戦いが壮大に描かれています。

ドラマでは、「咸平の治(かんぺいのち)」や「澶淵の盟(せんえんのめい)」といった、当時の重要な歴史的出来事が物語の大きな軸となっています。

  • 咸平の治:皇帝・真宗の治世下で訪れた平和で安定した時代。文化や経済が発展したこの時期の様子が、ドラマでは丁寧に描かれています。

  • 澶淵の盟:北方の強国・遼(契丹)との間で結ばれた、画期的な和平条約。この条約に至るまでの緊迫した情勢や、和平交渉の裏側などがスリリングに描かれ、歴史好きにはたまらない展開です。

史実をベースにしながらも、登場人物たちの葛藤や人間関係を巧みに織り交ぜることで、歴史に詳しくない方でも楽しめるエンターテイメント作品に仕上がっています。

 

ここが見どころ!壮大なスケールと映像美(ネタバレなし)

 

  • 圧巻の映像美と豪華な衣装・セット 総製作費102億円という破格のスケールで制作された本作は、その映像美も大きな見どころの一つ。当時の都・開封の賑わいや、壮麗な宮殿の様子が見事に再現されています。また、宋代の美意識を反映した、優雅で美しい衣装の数々も見逃せません。細部までこだわり抜かれた美術が、物語への没入感を高めてくれます。

  • ヒロイン・劉娥の波乱万丈なサクセスストーリー 本作の最大の魅力は、やはり主人公・劉娥の生き様です。庶民の出身でありながら、その類まれな才覚と強い意志で、皇帝の唯一無二のパートナーとなり、ついには国政を動かす存在にまでなります。彼女が次々と降りかかる困難を乗り越えていく姿は、爽快で、見る者に勇気を与えてくれます。

  • 皇帝とヒロインの深い愛と絆 政略結婚が当たり前の時代に、互いを深く理解し、生涯をかけて支え合った劉娥と趙恒。彼らの間にあるのは、単なる恋愛感情だけではありません。政治的なパートナーとして、そして人生の伴侶として、共に激動の時代を歩んだ二人の深い絆の物語は、本作の大きな感動ポイントです。

 

個人的ベストシーン

59話で蘇義簡が、劉娥のために行いその結果を受け入れた姿が素晴らしかったです。

まとめ

「大宋宮詞」は、豪華なキャスト、興味深い歴史背景、そして壮大なスケールで描かれる人間ドラマが融合した、見ごたえ十分の作品です。ハラハラする権力闘争、遼との戦闘シーン、胸を打つ愛の物語、そして歴史のロマン。中国ドラマの魅力がぎっしりと詰まった本作を、ぜひこの機会にご覧になってみてはいかがでしょうか。きっと、北宋という時代の虜になるはずです。

 

参考

チャンネル銀河 

www.ch-ginga.jp

Wikipedia 北宋

ja.wikipedia.org

世界史の窓 宋/北宋 

https://www.y-history.net/appendix/wh0303-032.html