月影

日々の雑感

第4回:「好き」と「得意」を最強の武器にする。Googleに愛される専門ブログの作り方

SEO対策に、なんだか疲れてしまった…」 「YMYLやE-E-A-Tを意識するのは大事だけど、書くのが窮屈に感じる…」

もしあなたがそう感じているなら、それはあなたのブログが大きく成長するチャンスかもしれません。なぜなら、Googleから本当に高く評価されるブログを作る秘訣は、難しい専門テーマの中ではなく、あなたの「好き」と「得意」の中にこそ隠されているからです。

 

このシリーズで、私はYMYL記事でGoogleの評価を下げてしまった失敗談をお話ししました。しかし、その一方で、「和歌」や「太宰府への旅行記」「大好きな中国ドラマ」といった、私の純粋な趣味や経験に基づいた記事は、着実に評価されるようになっていったのです。

 

なぜでしょうか? 試行錯誤の末に気づいたのは、Googleに評価される記事の書き方は、驚くほど「大学で論文を書く作法」と似ているということでした。

この記事では、私が実際に「趣味」や「経験」のテーマで、Googleに評価される記事を書くために実践している「信頼性を高める3つのコツ」を、論文の書き方にもなぞらえながら、具体的にお話しします。

 

コツ①:参考文献を明記し、「専門性」と「信頼性」を裏付ける

 

「好き」という熱量だけで語るのも素晴らしいですが、そこに**客観的な「裏付け」**が加わることで、記事の信頼性は飛躍的に向上します。これは、論文が先行研究を引用するのと同じです。

これは、E-E-A-Tの「専門性(Expertise)」「信頼性(Trustworthiness)」を劇的に高めるための、最も簡単で効果的な方法です。

例えば、私が書いた「一休さんの和歌」に関する記事では、ただ自分の解釈を書くのではなく、以下のように参考文献を明記しました。

www.namuamidabu.com

▼「一休さんの和歌」記事で実際に記載した参考文献

これにより、読者はもちろん、Googleも「この記事は、筆者の感想だけでなく、大学の研究所や専門家の書籍に基づいた、信頼できる情報だ」と判断しやすくなります。

書籍なら「書名・著者名・出版社」を、インターネット上の情報なら「サイト名とURL」を明記する。この一手間が、あなたのブログを「個人の日記」から「信頼できる情報源」へと引き上げてくれます。

 

コツ②:体験を言語化し、「経験」という最強の武器を共有する

 

E-E-A-Tの「E」は「経験(Experience)」です。あなたの実体験こそが、他の誰にも真似できない、AIにも書けない、あなただけのオリジナルコンテンツになります。これは、論文における「独自の実験データ」や「フィールドワークの記録」に相当します。

私が「太宰府」や「中国ドラマ」の記事を書く際に、意識的に描写した「体験」は以下のようなものです。

▼「太宰府」記事での体験の言語化

▼「中国ドラマ」記事での体験の言語化

  • 主人公・劉娥を演じたリウ・タオの、どのシーンの、どんな表情に心を動かされたか。

  • 最初は注目していなかった脇役が、物語の後半でいかに重要な存在感を放っていたか。

  • 記事へのリンク:

    https://www.namuamidabu.com/entry/2025/07/04/194821)

     

こうした具体的な五感の情報や感情の動きは、読者に「自分もそこに行ってみたい」「同じ作品を見てみたい」という強い動機を与え、記事への共感を深めます。単なる情報の羅列ではなく、あなたの言葉で「体験」を鮮やかに描き出してみてください。

 

コツ③:「事実」と「自分の意見」を明確に分離する

 

どんなに好きなテーマでも、客観的な「事実」と、主観的な「自分の意見」を混同せずに書くことは、読者からの信頼を得る上で非常に重要です。これもまた、論文が「実験結果(事実)」と「考察(意見)」を明確に分けて書くのと同じ作法です。

これは、E-E-A-Tの「信頼性(Trustworthiness)」に直結します。

例えば、私の記事では、意識的に以下のように使い分けています。

  • 【事実】

    • 太宰府天満宮は、学問の神様である菅原道真公を祀る神社です。」

    • 「ドラマ『大宋宮詞』の主人公・劉娥を演じたのは、女優のリウ・タオです。」

  • 【意見】

    • 太宰府に行くと必ず梅ヶ枝餅を食べるのですが、お店によって皮の食感が違うのが面白いですね。」

    • 「劉娥の気品と強さを兼ね備えた姿は、リウ・タオという女優の圧倒的な演技力なくしては表現できなかったでしょう。」

このように「事実」と「意見」を明確に区別することで、読者は情報の信頼性を判断しやすくなります。特に専門的な内容を扱う場合は、客観的な事実に基づいた情報提供を心がけ、個人的な見解は「私はこう感じました」「ここからは私の感想ですが」といった言葉を使って提示するのが、誠実な書き手の作法です。

 

まとめ:あなたの「好き」が、Googleに愛されるブログへの道標

 

Googleは、小手先のSEOテクニックが施された記事ではなく、読者にとって本当に価値のある情報、つまりE-E-A-Tの高いコンテンツを求めています。

そして、その最も確実な方法は、あなたが心から「好き」で「得意」なテーマについて、深い知識(参考文献)と実体験(一次情報)に基づいて、誠実に(事実と意見を分けて)語ることです。

もしあなたがSEOに疲れたなら、一度立ち止まって、あなたの心が本当に動かされるものは何か、時間を忘れて語れるものは何かを、見つめ直してみてください。

その「好き」という情熱こそが、Googleに愛され、読者から信頼される専門ブログを作るための、最強の武器となるはずです。