俳優ルオ・ジン(羅晋)の魅力とおすすめドラマ4選
中国ドラマ界において、「誠実」「温厚」「一途な愛」といった言葉がこれほど似合う俳優がいるでしょうか。今回ご紹介するルオ・ジン(羅晋)は、その温かい眼差しと、内面から滲み出るような深い感情表現で、観る者の心を掴んで離さない実力派俳優です。
特にメガヒットドラマ『王女未央-BIOU-』で共演した女優ティファニー・タンと実生活でも夫婦となったことは有名で、ドラマで描かれた一途な愛を現実のものとした彼は、まさに「理想の夫」の象徴とも言えます。今回は、そんなルオ・ジンの魅力が最大限に発揮されている、彼のキャリアを語る上で欠かせない代表作4選をご紹介します。
ルオ・ジンのプロフィールと演技の魅力
ルオ・ジンは1981年11月30日生まれ、中国江西省出身。名門・北京電影学院の出身で、リウ・イーフェイ(劉亦菲)らと同期というエリート俳優の一人です。2003年にデビューして以来、数多くの現代劇や時代劇に出演し、着実にその実力を磨いてきました。
彼の演技の最大の魅力は、その「自然体」と「感情の深さ」にあります。決して大げさな演技はしませんが、瞳の揺れやふとした表情で、役柄の喜び、悲しみ、そして葛藤を観る者に雄弁に伝えます。特に、愛する人を一途に守り抜こうとする誠実な男性役や、大きな重圧に耐える複雑な立場(皇太子など)の役柄を演じさせたら右に出る者はいません。彼が流す涙のシーンは、多くの視聴者の心を揺さぶってきました。
ルオ・ジン出演 おすすめドラマ4選
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『王女未央-BIOU-』(2016年)
視聴情報: Amazonプライム、U-NEXTなどで配信中(2025年8月現在)
ルオ・ジンを語る上で、この作品は絶対に外せません。彼と妻ティファニー・タンが結ばれるきっかけとなったメガヒット時代劇です。彼が演じたのは、皇帝の孫・拓跋濬(たくばつしゅん)。文武両道で心優しく、皇位には興味がない自由人でしたが、復讐のために生きるヒロイン・未央(ティファニー・タン)と出会い、彼女の唯一無二の理解者となります。どんな逆境でも未央を信じ、命がけで守り抜くその姿は、まさに「理想のヒーロー」。一途な愛を貫く彼の誠実な演技が、世界中の視聴者を魅了しました。
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『鶴唳華亭<かくれいかてい>~Legend of Love~』(2019年)
視聴情報: Amazonプライムなどで配信中(2025年8月現在)
ルオ・ジンの演技力を存分に堪能したいなら、本作をおいて他にはありません。彼が演じたのは、皇帝である父から疎まれ、常に命の危険に晒されながらも、国と民を想う孤高の皇太子・蕭定権(しょうていけん)。陰謀渦巻く宮廷で、父に愛されたいという渇望と、臣下としての忠誠心の間で葛藤する姿は圧巻の一言。特に、彼の「涙の演技」は本作で頂点を極めており、その悲痛なまでの感情表現は観る者の胸を締め付けます。非常に重厚で見応えのある傑作宮廷ドラマです。
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『安家 I WILL FIND YOU A BETTER HOME』(2020年)
配信:Hulu など。2025年10月時点
『宮廷女官ジャクギ』のスン・リーとタッグを組んだ現代ドラマ。ルオ・ジンが演じたのは、不動産店の店長・徐文昌(シュー・ウェンチャン)。人情家でお人好し、部下からは「おじさん」と呼ばれ慕われる「仏の店長」です。そこに、合理主義で凄腕の女性店長(スン・リー)が送り込まれ、正反対の二人が対立しながらも次第に惹かれ合っていきます。時代劇の彼とはまた違う、コミカルで人間味あふれる「理想の上司・同僚」としての魅力が満載の作品です。
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『美人心計~一人の妃と二人の皇帝~』(2010年)
配信:U-NEXT , Amazonプライム など。2025年10月時点
中国で大ヒットし、後の宮廷ドラマブームの火付け役ともなった作品。ルオ・ジンは、主人公・竇漪房(とういぼう)の息子である漢の皇帝・劉盈(りゅうえい)と、彼が身分を隠して生きる姿である竇長君(とうちょうくん)の二役(実質的には一人)を演じました。若き日の彼が、母である皇太后の圧政に苦悩する姿や、身分を隠して愛する女性を静かに見守る切ない姿を瑞々しく演じ、多くの視聴者に強い印象を残しました。彼のブレイクのきっかけの一つとなった重要な作品です。
まとめ
ルオ・ジンは、派手なスター性で輝くタイプというよりは、誠実な役柄を真摯に演じることで、作品の質を一段も二段も引き上げる「名優」です。彼が演じるキャラクターは、なぜかいつも応援したくなり、その幸せを願わずにはいられません。
一途な愛を貫く理想の皇子から、孤独に耐える皇太子、そして現代の人情家な店長まで、彼の演じる「誠実な男」の魅力は尽きません。ぜひ、彼の出演作に触れ、その温かくも深い演技の世界に浸ってみてください。