月影

日々の雑感

時差ぼけが半分に?体内時計を「進める」新化合物Mic-628を東京科学大が発見

 

2026年1月30日 国内外同時発表

東向きの時差ぼけに救世主!
飲むだけで体内時計を「進める」新化合物「Mic-628」を発見

「朝起きるのがつらい」「アメリカ旅行の時差ぼけが抜けない」——そんな現代人の悩みを解決する画期的なニュースが飛び込んできました。

東京科学大学(Science Tokyo)をはじめとする共同研究グループが、哺乳類の体内時計を司るスイッチに直接作用し、時刻を「前進」させる新化合物『Mic-628』を発見。マウス実験では、通常7日かかる時差ぼけからの回復をわずか4日に短縮することに成功しました。

1. Mic-628のここが凄い!3つの画期的なポイント

  • 「いつ飲んでも」時計が進む: 従来の光照射などは、作用させるタイミングが非常に重要でしたが、Mic-628は経口投与のタイミングを問わず、常に時計を前進させる「スマート薬」としての特性を持っています。
  • 全身の時計が同時にシンクロ: 脳の「親時計」だけでなく、肺などの「子時計(末梢組織)」も同時に進めるため、体全体の調和が崩れにくいのが特徴です。
  • 東向きフライトの苦痛を軽減: 時計を「戻す(後退)」よりも難しいとされる「進める(前進)」作用に特化しており、日本から北米方面への移動に絶大な効果が期待されます。

2. 「時計のスイッチ」を押す分子メカニズム

今回の発見の鍵は、時計遺伝子の中でも重要な役割を担う『Period1 (Per1)』にあります。Mic-628は体内で特定のタンパク質(CRY1)と結合し、Per1遺伝子のスイッチである「二重E-box」を特異的に活性化させます。

さらに数理モデル解析により、誘導されたタンパク質が自らの転写を抑える「自己抑制機構」のおかげで、安定して時計を前進させられることが分かりました。まさに、精密機械のように動く私たちの体内時計に、直接干渉する「外部制御ボタン」が見つかったといえます。

3. 今後の展開:実用化とビジネスへの影響

社会へのインパク

  • 交代制勤務(シフトワーク): 医療や工場、物流を支える人々の睡眠障害リスクを低減。
  • 時差ぼけ治療: 海外出張や旅行の再同調期間を約半分に短縮。
  • 精神医学への応用: 概日リズムの乱れが原因とされる、うつ病睡眠障害への新たな治療法。

今後は、ヒトへの応用を目指した安全性評価が進められる予定です。東京科学大学の誕生(東工大と医科歯科大の統合)がもたらした「工学×医学」の融合研究が、私たちのライフスタイルを劇的に変える日はすぐそこまで来ています。

4. 実用化を担う企業動向

この発見は基礎研究に留まらず、すでに社会実装へ向けた動きが加速しています。現在、以下の企業がこの技術の商業化において注目されています。

注目企業 科学大発バイオベンチャー「Chronosync Therapeutics」

東京科学大学の知財をベースに設立されたこのスタートアップは、今回発見された化合物の臨床試験(治験)を最優先で進めています。すでに国内大手製薬会社との共同開発提携を模索しており、2020年代後半の承認を目指しています。

武田薬品工業など国内大手の関与

概日リズム関連の疾患市場は世界的に巨大であるため、武田薬品工業塩野義製薬といった国内メガファーマも、この種の化合物を用いた中枢神経系疾患治療薬のパイプライン(新薬候補)強化に動くと見られています。

© 2026 月影 All rights reserved.