月影

日々の雑感

生物の研究成果

なぜお酒で顔が赤くなる?ALDH2遺伝子が肝臓と心臓の守護神だった

お酒で顔が赤くなる体質は、肝臓と心臓の守護神「ALDH2」が弱い証拠です。この体質を再現したマウス研究により、ALDH2が肝臓のDNAを守り(がん抑制)、心臓を酸化ストレスから守る(心筋梗塞悪化防止)重要な役割を持つことが判明。単なる体質ではなく重大な…

1つの"不良品"がチーム全体を破壊する!「お酒に弱い」遺伝子ALDH2*2の正体

お酒に弱い遺伝子ALDH2*2は、たった一つのアミノ酸の電荷が逆転する変異。これにより酵素全体が不安定化し、補酵素を掴めない。さらに最悪なのは「ドミナントネガティブ」。4人組チームに1つの不良品が混じるだけで、正常品もろともチーム全体を破壊してしま…

酵母ALD4の機能解説:ヒトALDH2オルソログの代謝的役割と、欠失による酸化ストレス感受性および「寿命延長」のメカニズム

酵母のALD4はヒトALDH2のオルソログ(そっくりさん)。ストレス防御に必須だが、欠失すると酸化ストレスに弱くなる。しかし、老化の原因物質「酢酸」も作れなくなるため、逆説的に「長寿」になるという面白いトレードオフを持つ。

ALDH2(アルデヒド脱水素酵素2)の機能解説:アルコール代謝と毒性アルデヒド解毒、病気と老化への影響

ALDH2はアルコール分解だけでなく、ミトコンドリアで日々発生する毒性アルデヒド(4-HNE等)を解毒する「守護神」。この酵素が弱いと、毒素が蓄積し、老化、がん、アルツハイマー病など多様な疾患リスクが高まる。ALDH2の真の役割と健康への影響を解説。

「お酒に弱い」は体質じゃない?その遺伝子が隠し持つ深刻なリスクとは?

お酒で顔が赤くなる「アジアンフラッシュ」はALDH2遺伝子変異が原因です。この変異は、発がん性物質アセトアルデヒドを解毒する酵素の働きを激減させます。単なる体質と放置すると、がんや心疾患など深刻な病気のリスクが高まる理由を解説します。

お酒に弱い・顔が赤くなる原因は遺伝子? ルーツは古代中国「百越」族か

お酒ですぐ顔が赤くなるのはなぜ? その原因は「ALDH2」遺伝子変異にありました。この「お酒に弱い」体質のルーツは、古代中国南部の”海の民”「百越」にあり、弥生人として日本に渡ってきた可能性も。あなたの体質に隠された数千年の歴史を紐解きます。

白髪の原因は老化だけ?がんと健康の意外な関係性を解説

白髪は単なる老化のサインではありません。実は、体をがんから守った「名誉の勲章」という驚きの側面が。しかし同時に、体全体の老化が進んでいる「健康の注意信号」でもあります。白髪のメカニズムを知り、生活習慣を見直すきっかけにしませんか?あなたの…

ノーベル賞の発見!坂口志文博士のTregが自己免疫とがん治療を変える未来

坂口志文博士が発見した制御性T細胞(Treg)は、免疫システムの「ブレーキ役」として自己寛容を維持します。この画期的な発見は自己免疫疾患とがん治療の戦略を一変させ、Foxp3やエピジェネティック制御技術が関わる次世代の精密医療を切り拓いています。

赤面の原因は遺伝子?「顔が赤くなる」悩みを科学的に解説|セロトニンとの関係

顔が赤くなりやすいのは性格のせいじゃない?実は気分を司るセロトニン関連の遺伝子(5-HTTLPR)が原因かもしれません。赤面の科学的メカニズムと、不安を感じやすい遺伝的体質との関係をわかりやすく解説します。

「言語遺伝子」FOXP2の正体。あなたの「話す」能力は、脳の運動学習システムが作っていた。

「言語遺伝子」FOXP2の真実を解説。実は言語特有のものではなく、鳥の歌にも共通する「運動学習」の司令塔です。脳内で発話という複雑な運動を自動化する役割を担い、私たちが滑らかに話すための神経基盤を築いていることを紹介します。

わさびが嫌いな理由は遺伝子にあった!味覚センサー「TAS2R38」の謎を解明

わさびやブロッコリーが苦手なのは、苦味を感じる遺伝子「TAS2R38」の型が原因かもしれません。日本の研究で、この遺伝子型により苦味への感度が50倍も違うことが判明。個人の食の好みや子供の野菜嫌いの謎を解明し、個々に合った食生活を考えるヒントになり…

【遺伝子検査】太りやすいのは“母のせい”?あなたの体質を決める『ミトコンドリアDNA』の秘密

なぜか母親と体質が似ていませんか?その秘密は母親からのみ受け継がれる「ミトコンドリアDNA」にあります。この記事では元研究者が、太りやすさや長寿傾向などに関わる「ハプログループ」の謎を解説。遺伝子検査で自分のルーツを知り、健康に活かすヒントが…

【技術解説】AlphaFold3の仕組み:Transformerと拡散モデルのアーキテクチャを徹底解剖

AlphaFold3はインプット、Pairformer、拡散モデルの3部構成。Transformerで分子配列の関係性を読み解き、その情報を元に拡散モデルが原子の雲から3D構造を生成。CNNは使わず、生成AIの力で多様な分子複合体を予測する。

AlphaFold 3が拓く構造生物学の新次元:リガンドから核酸までを内包する統一的構造予測フレームワーク

GoogleのAlphaFold 3は、アーキテクチャを刷新。拡散モデルを採用し、タンパク質だけでなくリガンドや核酸など多様な生体分子間相互作用の予測を実現した。各種ベンチマークで最高性能を示す一方、立体化学の破綻や動的構造の予測不能といった課題も残る。構…

生命の設計図を「生成」するAI、AlphaFold3へようこそ

生命の設計図を「生成」するAI、AlphaFold3。タンパク質だけでなくDNAや薬との複雑な相互作用を予測。拡散モデルという生成AI技術を使い、創薬や病気の原因解明を加速させる、科学の革命的なツールです。

【最新科学】遺伝子ジャンプが明かした!人間が尻尾を失った本当の理由と、その偉大な代償

約2500万年前、TBXT遺伝子へのAluという配列の挿入が原因で、ヒトの祖先は尻尾を失った。最新研究で判明したこの変化は、二足歩行への道を開く一方、神経管閉鎖障害という病気のリスクを生んだ。進化の恩恵と代償を科学的に解き明かす。

【2025年最新版】あなたのルーツは3つある?ゲノム科学が解き明かす日本人の起源「三重構造モデル」とは

日本人の起源は「二重構造」か「三重構造」か?定説を覆す最新のDNA研究が熱い。2024年発表の2つの論文を基に、縄文・弥生に加え「第3の祖先」の可能性を徹底解説。あなたのルーツに刻まれた壮大な歴史の謎に迫ります。

【衝撃の事実】和菓子の主役「アズキ」、実は日本生まれだった!最新研究が覆した定説とは?

【定説を覆す】アズキの本当のルーツは縄文時代の日本だった!農研機構の最新ゲノム研究が解き明かした、和食の歴史を揺るがす驚きの事実を分かりやすく解説します。

【活性酸素④】抗酸化物質はなぜ効く?活性酸素を無害化する「電子の身代わり」メカニズムを徹底解説

活性酸素は電子を奪うラジカルで、細胞を酸化させ傷つけます。抗酸化物質は、活性酸素に「身代わり」として電子を与え、無害な水などに中和します。この働きで酸化の連鎖を断ち切り、老化や病気を防いでいます。

【活性酸素①】なぜストレスは活性酸素を増やすのか?ミトコンドリアの機能異常とホルモンの影響を解説

ストレスを感じると活性酸素が増えるのはなぜか?原因はミトコンドリアにあります。ストレスホルモンにより細胞内のカルシウムが増えると、ミトコンドリアが活性酸素を大量生成。さらに炎症やホルモン代謝も発生を促し、体の抗酸化システムも低下します。メ…