女優リリー・ティエン(田麗)の魅力とおすすめドラマ4選
中国や台湾のドラマを見ていると、その圧倒的な存在感と美しさで、主役以上に強烈な印象を残す脇役女優に出会うことがあります。その筆頭とも言えるのが、女優リリー・ティエン(田麗)です。特にメガヒット時代劇『王女未央-BIOU-』で演じた「最恐の継母」役は、多くの日本の視聴者にトラウマ級のインパクトを与えました。
しかし、彼女の魅力はただ「怖い」だけではありません。実は台湾の権威ある演技賞「金鐘獎」で最優秀女優主役賞を受賞した経歴を持つ、折り紙付きの実力派です。今回は、そのエキゾチックな美貌と迫真の演技で作品に深みを与える名女優、リリー・ティエンの魅力とおすすめの出演作4選をご紹介します。
リリー・ティエンのプロフィールと演技の魅力
リリー・ティエンは1967年生まれ、台湾出身。彼女の目を引くエキゾチックな美貌は、母親が台湾の原住民である鄒(ツォウ)族の出身であることに由来します。1990年代には日本で活動し、日本語のシングルをリリースした経験もあります。
彼女のキャリアは長く、歌手、司会者、そして女優として多方面で活躍。2002年には、ドラマ『別來無恙』での演技が認められ、台湾のエミー賞とも呼ばれる「金鐘獎」で最優秀女優主役賞に輝きました。彼女の演技の真骨頂は、その美貌から放たれる圧倒的なオーラと、役に憑依したかのような迫力。特に『王女未央-BIOU-』で演じた叱雲柔(しつうんじゅう)のように、権力欲が強く、冷酷非情な女性を演じさせたら右に出る者はいません。その一方で、現代ドラマではコミカルな母親役を演じることもあり、そのギャップも大きな魅力です。
リリー・ティエン出演 おすすめドラマ4選
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『王女未央-BIOU-』(2016年)
視聴情報: Amazonプライム、U-NEXTなどで配信中(2025年8月現在)
リリー・ティエンの知名度を日本で一気に高めた、彼女の代表作の一つ。彼女が演じたのは、主人公・李未央(ティファニー・タン)の継母である叱雲柔(しつうんじゅう)役。李家の実権を握り、自分の娘・長楽を溺愛するあまり、未央を殺そうと次々と残忍な罠を仕掛けます。その冷酷な眼差しと、憎しみに満ちた迫真の演技は、まさに「最恐の継母」。彼女の存在が、このドラマの緊張感を極限まで高めました。
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『私の妖怪彼氏』(2016年)
配信:U-NEXT , Amazonプライム など。2025年10月時点
不老不死の"妖怪"とB級女優の恋を描いたSFラブコメディ。この作品でリリー・ティエンは、主人公のB級女優ティエン・ジンジー(ウー・チェン)の母親役を演じています。『王女未央』の恐ろしさとは打って変わって、娘思いではあるものの、どこかミーハーでコミカルな母親役を好演。同じ年に放送された『王女未央』との凄まじいギャップを楽しめる作品です。
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『運命のキスをお願い!』(2020年)
配信:U-NEXT , Amazonプライム など。2025年10月時点
伝説のF4ジェリー・イェンと、新『流星花園』でヒロインを演じたシェン・ユエが共演したラブコメディ。リリー・ティエンは、ファッション界の重鎮(?)程佩玉(チョン・ペイユー)役で出演。貫禄たっぷりの彼女が、主人公たちの恋模様にどう絡んでくるのか。ここでも彼女の持つ華やかさと存在感が、ドラマに彩りを加えています。
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『それでも、家族~All is Well~』(2019年)
配信:U-NEXT , Hulu など。2025年10月時点
中国で社会現象を巻き起こした大ヒット現代家族ドラマ。家族の問題に振り回されるヒロインの姿をリアルに描いた作品です。リリー・ティエンは、主人公たち家族の物語に絡む脇役(イン・シュー役など)として出演。出演シーンは多くないものの、重厚な人間ドラマの中で、彼女がどのようなスパイスを加えているのかにも注目です。
まとめ
リリー・ティエンは、その華やかな美貌と、金鐘獎受賞に裏打ちされた確かな演技力で、どんな役柄でも強烈な印象を残す名女優です。『王女未央』の恐ろしい継母役で彼女を知った方も、ぜひ現代ドラマでのコミカルな役柄もご覧になってみてください。
彼女が登場するだけで、画面が引き締まり、物語に緊張感と深みが生まれます。脇役であっても主役を食うほどの存在感を放つ、彼女の「貫禄」をぜひ味わってみてください。