海外での医療保険請求が20倍に急増、不正疑いで政府も注視
日本の民間医療保険制度において、看過できない事態が発生しています。日本国内に居住する中国籍の加入者が、母国への一時帰国中に「胃腸炎」などで入院したとして給付金を請求するケースが、過去2年間で約20倍に急増していることが明らかになりました。主に中国籍の方からの請求が増えているようです。不正請求になる危険がありますので、安易にやられているのであれば、直ちに止めるように求められています。
不透明な「海外医療機関」の証明書
問題の焦点となっているのは、現地の医療機関が発行する「入院証明書」の真実性です。日本国内では通院で済むような軽症であっても、海外では長期間の入院として処理され、多額の給付金が請求される事例が相次いでいます。一部のSNSでは、これを「実質無料で帰国できる手法」として紹介する悪質な投稿も見られ、モラルハザードが広がっています。
日本政府および金融庁はこの状況を「制度の公平性を揺るがす重大な懸念」として注視し始めています。
私たちの生活への影響:保険料の値上げリスク
保険制度は加入者が公平に負担し合う「相互扶助」で成り立っています。不正、あるいは不適切な給付金の支払いが続けば、保険会社の収支は悪化し、最終的には以下のような形で私たち全員に影響が及びます。
- 保険料(掛け金)の上昇: 支払い原資を確保するため、全加入者の保険料が引き上げられる可能性があります。
- 審査の長期化: 正当な理由で請求する加入者に対しても、確認作業が増えることで支払いが遅れる不利益が生じます。
保険会社による抜本的な対策案
事態を重く見た各保険会社は、対策の検討を加速させています。
- 現地調査の徹底とブラックリスト化: 海外の調査機関と連携し、実態のない入院を証明した病院を特定。特定の病院からの請求を一切認めない「ブラックリスト」の運用。
- 保障範囲の見直し: 海外での入院給付を「実費補償」に限定する、あるいは特定の指定病院以外は対象外にするなどの約款変更の検討。
違法行為には厳しい代償:ビザ取消しの可能性も
単なる保険会社とのトラブルでは済まない側面もあります。不正請求が「詐欺」と判定された場合、日本の在留資格(ビザ)への影響は免れません。
虚偽の申請によって刑事罰を受けたり、社会保険制度を著しく毀損したと判断されれば、ビザの更新拒否や滞在許可の取り消しといった、日本での生活基盤をすべて失う厳しい措置が取られる可能性があります。