漢文ドリル②:疑問・反語・二重否定 編
「どっちの意味?」と迷いやすい重要句法をマスターしましょう。共通テストや2次試験で点差がつくのは、「文末の形」と「否定語の数」を正確に見抜く力です。
【第1部】疑問か、反語か?(判別ドリル)
文末の送り仮名とキーワードに注目して、どちらの意味か考えてみましょう。
問 1
子何レ之
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正解:【疑問】子、何(いづ)くにか之(ゆ)く。
【判別ロジック】
「何(いづく)」は場所を問う疑問詞。文末が「〜く」で終わっており、具体的な行き先を尋ねているため、純粋な疑問です。
(現代語訳:あなたはどこへ行くのですか?)
「何(いづく)」は場所を問う疑問詞。文末が「〜く」で終わっており、具体的な行き先を尋ねているため、純粋な疑問です。
(現代語訳:あなたはどこへ行くのですか?)
問 2
何レ不レ忘レ之乎
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正解:【反語】何ぞ之を忘れんや。
【判別ロジック】
文頭に反語マーカーの「何ぞ(どうして)」があり、文末が「〜んや」と推量(ん)+反語助詞(や)の形になっています。したがって反語です。
(現代語訳:どうしてそれを忘れようか、いや、忘れはしない。)
文頭に反語マーカーの「何ぞ(どうして)」があり、文末が「〜んや」と推量(ん)+反語助詞(や)の形になっています。したがって反語です。
(現代語訳:どうしてそれを忘れようか、いや、忘れはしない。)
問 3
安レ知二鴻鵠之志一哉
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正解:【反語】安(いづ)くんぞ鴻鵠(こうこく)の志を知らんや。
【判別ロジック】
最強の反語マーカー「安くんぞ」が登場。文末も「〜んや」であり、「知るはずがない」という強い主張を表す反語です。
最強の反語マーカー「安くんぞ」が登場。文末も「〜んや」であり、「知るはずがない」という強い主張を表す反語です。
問 4
何者来レ此
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正解:【疑問】何者(なにもの)か此(ここ)に来(きた)る。
【判別ロジック】
「何者(誰)」という具体的な人物を問い、文末が「〜る(連体形)」で止まっています。これは情報を求める疑問です。
「何者(誰)」という具体的な人物を問い、文末が「〜る(連体形)」で止まっています。これは情報を求める疑問です。
問 5
独レ不レ見レ之乎
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正解:【反語】独(ひと)り之を見ざらんや。
【判別ロジック】
「独り〜んや(どうして自分だけが〜しないことがあろうか、いや、必ずする)」という頻出の反語パターンです。
「独り〜んや(どうして自分だけが〜しないことがあろうか、いや、必ずする)」という頻出の反語パターンです。
【第2部】二重否定:強い肯定への変換
否定語が2つあることに注目し、結局何を主張しているのかを読み解きましょう。
問 6
不二可一レ不レ慎
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正解:慎(つつし)まずんばあるべからず。
【ロジック】
「不可不〜(〜しなければならない)」の形です。下の「不慎(慎まず)」を先に読み、「〜んば」で繋いで上の否定に戻ります。
(現代語訳:必ず慎まなければならない。)
「不可不〜(〜しなければならない)」の形です。下の「不慎(慎まず)」を先に読み、「〜んば」で繋いで上の否定に戻ります。
(現代語訳:必ず慎まなければならない。)
問 7
不レ敢レ不レ従
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正解:敢(あ)へて従(したが)はずんばあらず。
【ロジック】
「不敢不〜(どうしても〜しないわけにはいかない)」です。義務感や強制によって「必ずやる」ことを示します。
(現代語訳:どうしても従わないわけにはいかない。)
「不敢不〜(どうしても〜しないわけにはいかない)」です。義務感や強制によって「必ずやる」ことを示します。
(現代語訳:どうしても従わないわけにはいかない。)
問 8
人無レ不レ死
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正解:人、死なざるは無し。
【ロジック】
「無不〜(〜しないものはいない)」の形。例外なくすべてが対象であることを強調する普遍的な真理です。
(現代語訳:人は誰でも必ず死ぬ。)
「無不〜(〜しないものはいない)」の形。例外なくすべてが対象であることを強調する普遍的な真理です。
(現代語訳:人は誰でも必ず死ぬ。)
問 9
不レ得レ不レ行
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正解:行(い)かざるを得(え)ず。
【ロジック】
現代語の「〜せざるを得ない」の直系ルート。状況的に「そうするしかない」という必然性を表します。
(現代語訳:行くしかない。)
現代語の「〜せざるを得ない」の直系ルート。状況的に「そうするしかない」という必然性を表します。
(現代語訳:行くしかない。)
問 10
豈不レ善哉
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正解:豈(あ)に善(ぜん)ならざらんや。
【ロジック】
反語 + 否定 の組み合わせです。「どうして善くないことがあろうか、いや、最高に善い!」という最大級の肯定になります。
反語 + 否定 の組み合わせです。「どうして善くないことがあろうか、いや、最高に善い!」という最大級の肯定になります。