“最強の姐さん” 女優リウ・ミンタオ(劉敏濤)の魅力とおすすめ作品5選
イントロダクション:圧倒的な存在感と気品、中国ドラマ界の“姐さん”
中国ドラマを見ていると、その圧倒的な存在感と、多くを語らずとも深い感情を伝える演技力で、主役を食うほどの印象を残す名脇役に出会うことがあります。その筆頭格が、女優リウ・ミンタオ(劉敏濤)です。日本でも大ヒットした『琅琊榜(ろうやぼう)』で演じた、聡明で芯の強い「静妃(靖王の母)」役で、多くの視聴者を虜にしました。
彼女は「最強のオンマ(お母さん)」と呼ばれるほど母親役が多いですが、そのどれもが単に優しいだけでなく、知性と強さを兼ね備えた「格好いい女性」ばかり。また、歌番組で見せたパフォーマンスがバズり、「姐さん(お姉さん)」として若い世代からも絶大な支持を集めています。今回は、そんなリウ・ミンタオの“静かなる迫力”と、彼女の多彩な魅力が詰まった必見の作品5選をご紹介します。
リウ・ミンタオのプロフィールと演技の魅力
リウ・ミンタオは1976年1月10日生まれ、山東省出身。中国の俳優養成機関の名門・中央戯劇学院を卒業したエリート俳優です。1992年にデビューして以来、多くの作品に出演してきましたが、長い間、実力派の脇役として活躍してきました。
彼女のキャリアが大きく花開いたのは2015年。社会現象を巻き起こしたドラマ『琅琊榜』の静妃役と、同じ制作チームが手掛けた『偽装者』の明鏡役が立て続けに大ヒット。この2作品で、彼女は「聡明で芯の強い女性」のイメージを確立し、一躍トップ俳優の仲間入りを果たしました。彼女の演技の魅力は、その落ち着いた佇まいと、全てを見透かすような深い「目の演技」にあります。決して感情を荒げることなく、静かながらも強い意志と愛情を表現する姿は、多くの視聴者に絶大な信頼感と安心感を与えています。
リウ・ミンタオ出演 おすすめ作品5選
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『琅琊榜(ろうやぼう)~麒麟の才子、風雲起こす~』(2015年)
リウ・ミンタオを語る上で絶対に外せない、彼女の出世作。彼女が演じたのは、主人公の盟友である靖王(ワン・カイ)の母・静妃。聡明で冷静沈着、後宮の片隅で目立たぬように暮らしながら、息子のために水面下で主人公の復讐計画を支えるキーパーソンです。彼女の「静」の演技の真骨頂であり、その優しさと、全てを見通す知略、そして決して揺るがない信念の強さは、まさに圧巻の一言です。
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『鳳凰の飛翔』(原題:天盛長歌)(2018年)
YouTubeで予告編を見る:鳳凰の飛翔~天盛長歌~ 番組予告
チェン・クンとニー・ニーが主演した重厚な宮廷権力ドラマ。リウ・ミンタオは、ヒロイン・鳳知微(ニー・ニー)を厳しくも愛情深く育てる養母・秋明纓を演じました。亡き王朝への忠誠心と、娘への深い愛の間で葛藤する複雑な役どころ。『琅琊榜』の静妃とはまた違う、厳格さと悲哀を秘めた「母」の姿を力強く演じています。
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『リーガル・クイーン』(原題:女士的法則)(2022年)
配信:U-NEXT (独占見放題) 2025年10月時点
時代劇のイメージが強い彼女が、現代のバリバリのキャリアウーマンを演じた話題作。彼女は、大手法律事務所の敏腕弁護士・陳染(チェン・ラン)役で、もう一人の主人公(ジアン・シューイン)とW主演を務めました。仕事と家庭の間で揺れ動き、様々な困難に立ち向かう現代女性をリアルに演じ、年下の部下とのロマンスも披露。彼女の新たな一面が見られる作品です。
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『熱烈』(原題:熱烈)(2023年) - 映画
配信:Prime Video など
ワン・イーボーが主演した大ヒット青春映画。リウ・ミンタオは、主人公チェン・シュオ(ワン・イーボー)の母親役を演じました。これぞ「最強のオンマ」。息子のブレイキン(ダンス)の夢を、時にユーモラスに、時に力強く支える愛情深い母親役を熱演。コミカルなシーンでの軽妙な演技と、息子の才能を信じる感動的なシーンの演じ分けはさすがの一言です。
まとめ
リウ・ミンタオは、その確かな演技力と圧倒的な存在感で、中国ドラマに欠かせない名女優です。彼女が演じる「母」や「姐さん」は、ただ優しいだけでなく、知性と強さ、そして深い愛情を兼ね備えており、多くの視聴者に「こんな女性になりたい」と思わせる魅力に溢れています。
『琅琊榜』の静妃で彼女のファンになった方も、最近の作品で彼女を知った方も、ぜひ他の出演作もご覧になってみてください。彼女が画面に映るだけで、その作品の「格」が上がるような、重厚な演技の世界に引き込まれることでしょう。