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【大人の学び直し英語】過去完了形 (had + 過去分詞) の使い方完全ガイド|過去形との違いを徹底解説

 

【大人の学び直し英語】時制(5) 過去完了形 (had + 過去分詞) の完全ガイド

英語で過去の出来事を話す時、「彼が来た時には、私はすでに宿題を終えていた」のように、2つの出来事の順序を明確に伝えたい場面はありませんか?

そんな時に活躍するのが「過去完了形」です。形は had + 過去分詞 とシンプルですが、多くの学習者が「いつ使えばいいのか分からない」と悩むポイントでもあります。

この記事では、過去完了形のコアイメージを掴み、「過去のある時点よりも、さらに昔」の出来事を正確に表現する方法を徹底的に解説します。これが使いこなせると、あなたの英語の表現力、特に物語を語る力が格段にアップします。

1. 過去完了形のコアイメージ:「過去の、さらに過去」(大過去)

過去完了形を理解する鍵は、「過去のある基準点」を意識することです。過去完了形は単独で使われることは少なく、必ず「比較対象となる過去の時点」が存在します。

コアイメージは**「過去のある時点から振り返って、それよりも前に起こったこと」**です。これを文法用語で「大過去(だいかこ)」と呼ぶこともあります。

時間軸のイメージ:過去の基準点より、さらに前に完了した出来事

難しく考える必要はありません。「過去形(〜した)」と「過去完了形(〜してしまっていた)」が同じ文にある時、過去完了形の方が「先に起こった」と示すサインだと考えましょう。

2. 過去完了形の基本的な使い方(完了・結果)

過去完了形の最も一般的な用法は、過去のある時点までに「すでに~してしまっていた」「~し終えていた」という完了や結果を表す使い方です。2つの過去の出来事の順序を明確にします。

① 基準となる「過去形」と、それ以前の「過去完了形」

最も分かりやすいパターンです。

When I arrived at the station, the train had already left.
(私が駅に着いた時、電車はすでに出発してしまっていた。)

  • 過去の基準点: When I arrived (駅に着いた)
  • それより前: the train had already left (電車は出発した)

もし両方とも過去形 (When I arrived, the train left.) にすると、「私が着いたら、電車が出発した(目の前で行ってしまった)」というニュアンスになり、意味が変わってしまいます。

She told me that she had lost her key.
(彼女は鍵を失くしたと私に言った。)

  • 過去の基準点: She told me (私に言った)
  • それより前: she had lost her key (鍵を失くした)

「言った」時点より前に「失くした」ことが分かります。

② 「by the time ~」(~する時までには)との組み合わせ

by the time(~する頃までには)は、過去完了形と非常に相性の良い表現です。

By the time he was 30, he had visited ten countries.
(彼は30歳になるまでに、10カ国を訪れていた。)

  • 過去の基準点: By the time he was 30 (彼が30歳だった時)
  • それより前(の経験): he had visited (訪れていた)

【ポイント】過去形 vs 過去完了形

過去の出来事を単純に順序通りに並べるだけなら、過去形だけでも問題ありません。

A) 過去形のみ (時系列順)
I finished my homework and (then) I watched TV.
(宿題を終えて、それからテレビを見た。)

B) 過去完了形 (順序を入れ替える・強調する)
When my mother came home, I had finished my homework.
(母が帰宅した時、私は(すでに)宿題を終えていた。)

  • 過去完了形を使うと、「母が帰宅した」という過去の時点を基準に、「宿題の完了」がそれより前だったことを明確に示せます。

3. 過去完了形のその他の用法(経験・継続)

過去完了形には、完了・結果以外にも「経験」と「継続」の用法があります。これらもすべて「過去のある時点まで」という基準点があることが共通しています。

① 経験(過去のある時点までの)

「(過去の)その時まで~したことがあった/なかった」という経験を表します。

I had never seen such a beautiful painting until I visited the museum.
(その美術館を訪れるまで、私はあんなに美しい絵画を見たことがなかった。)

  • 過去の基準点: until I visited the museum (美術館を訪れた時)
  • それまでの経験: I had never seen (見たことがなかった)

② 継続(過去のある時点までの)

「(過去の)その時までずっと~していた」という状態や動作の継続を表します。

He had lived in Osaka for five years when he got promoted.
(彼が昇進した時、大阪に5年間住んでいた。)

  • 過去の基準点: when he got promoted (彼が昇進した時)
  • それまでの継続: He had lived (5年間ずっと住んでいた)

4. 過去完了形の「疑問文」と「否定文」

最後に、疑問文と否定文の作り方を確認しましょう。作り方は現在完了形 (have/has) と同じで、had を使います。

① 疑問文: Had + 主語 + 過去分詞 ...?

Had the game already started when you got to the stadium?
(スタジアムに着いた時、試合はもう始まっていましたか?)

② 否定文: 主語 + had not (hadn't) + 過去分詞 ...

I hadn't finished my breakfast when she called me.
(彼女が電話してきた時、私はまだ朝食を終えていなかった。)

まとめ:過去完了形は「過去の基準点」が鍵

過去完了形 had + 過去分詞 は、難しそうに見えますが、コアイメージは非常にシンプルです。

  • コアイメージは「過去の、さらに過去」(大過去)
  • 必ず「過去の基準点」(例:When I arrived...)が存在する。
  • 過去完了形は、その「基準点」より前に起こったことを示す。
  • これにより、過去の出来事の順序が明確になる。

この感覚を掴めば、小説を読んだり、映画を観たりする時に、登場人物の背景や出来事の前後関係がより深く理解できるようになります。まずは「駅に着いたら、電車が出ていた」の例文からマスターしてみてください。

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