わかる中国語文法⑧:表現力アップ!「複文・命令文・感嘆文」をマスターしよう
こんにちは!「わかる中国語文法」シリーズも、いよいよ基本文法の最終回となる第8回です。
第6回で「SVO(平叙文・否定文)」、第7回で「疑問文」を学び、基本的な文は作れるようになりました。今回は、あなたの中国語をさらにレベルアップさせるための応用編です。
「〜だから〜だ」と理由を述べたり、「〜しなさい」「〜するな」と指示したり、「なんて〜なんだ!」と感動を伝えたり...。より豊かな感情や意図を伝えるための「複文」「命令文」「感嘆文」をマスターして、表現の幅を一気に広げましょう!
単文と複文:複文とは何か?
まず、文の種類を整理しましょう。
- 単文 (dānwén):一つの主語と述語(SVO)で作られるシンプルな文。
例: 我吃饭。() - 複文 (fùwén):二つ以上の「単文」が、何らかの関係性(原因と結果、逆接など)を持って組み合わさった文。
私たちが日常で話す長い文の多くは、この「複文」にあたります。
接続成分を用いた複文 (接続詞パターン)
「複文」を作る最も一般的な方法が、接続詞(関連詞)を使うことです。「AだからB」「AだけれどB」のように、文と文の関係をハッキリさせることができます。
構造: (接続詞1) + 文1, (接続詞2) + 文2。
※接続詞がペアで使われることが多いのが特徴です。
- 原因・結果 (〜なので...だ)
因为...所以...()
例: 因为下雨了,所以我不去。() - 雨が降ったので、私は行きません。 - 逆接 (〜だけれど...だ)
虽然...但是...()
例: 虽然他很有钱,但是不幸福。() - 彼はとてもお金持ちだが、幸せではない。 - 仮定 (もし〜なら...だ)
如果...就...()
例: 如果你来,我就高兴。() - もしあなたが来たら、私は嬉しいです。
接続成分を用いない複文 (省略パターン)
日常会話では、接続詞を使わずに、単文をカンマ「,()」でつなぐだけの複文も非常に多く使われます。文脈から関係性を判断します。
付記:dòuhào (中国語の漢字では「逗号」と書きます) は、「コンマ」または「読点(とうてん)」という意味です。
構造: 文1, 文2。
- 他来了,我就走。() - 彼が来たら、私は帰ります。(仮定・順接)
- 你吃,我不吃。() - あなたは食べる、私は食べない。(並列・対比)
命令文 (〜しなさい / 〜するな)
相手に何かを指示したり、禁止したりする文です。強い口調から丁寧な依頼まで、使う言葉によってニュアンスが変わります。
1. 肯定の命令(〜しなさい)
- 丁寧な依頼: 请() + 動詞
例: 请坐。() - どうぞお座りください。 - 普通の命令: 動詞 + (目的語)
例: 快吃!() - 早く食べなさい! - 柔らかい命令: 文末に 吧() をつける
例: 我们走吧。() - 私たち、行きましょう。
2. 否定の命令(〜するな)
動詞の前に「别()」や「不要()」を置きます。
- 别说话。() - 喋るな。
- 不要去。() - 行くな。/ 行かないでください。
- 别客气。() - 遠慮しないでください。(決まり文句)
感嘆文 (なんて〜なんだ!)
喜び、驚き、感動など、強い感情を表す文です。文末には「!」() が付きます。いくつかの決まった型があります。
代表的な型:
1. 太 + 形容詞 + 了!
2. 真 + 形容詞 (+ 啊)!
3. 好 + 形容詞 (+ 啊)!
- 太好了!() - よかった!/ 最高だ!
- 太贵了!() - 高すぎる!
- 你真漂亮!() - あなた本当にきれいだね!
- 好高啊!() - (なんて)高いんだろう!
呼びかけ文
会話を始める際や、相手の注意を引くために使う「呼びかけ」の言葉です。文の冒頭に置かれます。
- 電話で: 喂()
例: 喂? 你在哪儿?() - もしもし? どこにいるの? - 相手に呼びかける: 哎()
例: 哎,你听我说。() - ねえ、ちょっと聞いて。 - 名前で:
例: 小王,你来一下。() - 王さん、ちょっと来て。