【大人の学び直し英語】接続詞 (and, but, so, when, if, becauseなど) の完全ガイド
英語で話そうとするとき、いつも文が短く途切れがちになっていませんか? 「私はコーヒーが好きです。彼は紅茶が好きです。」のように、一つ一つの文は作れるのに、それらを滑らかにつなげる方法がわからなくなる...。そんな経験はありませんか?
その悩みを解決するのが、今回学ぶ「接続詞(せつぞくし)」です。
接続詞は、まさに「文と文を繋ぐ接着剤」の役割をする重要な品詞です。これをマスターすれば、単調な文章から卒業し、より複雑で自然な、大人の英語表現が可能になります。この記事で、文の構造を理解するための基礎をしっかり学び直しましょう。
1. 接続詞の「正体」とは? 文と文を繋ぐ「接着剤」
接続詞の役割は、その名の通り「接続する」こと。単語と単語、文と文を論理的に繋ぎ、文章の流れをスムーズにします。
例えば、以下の2つの文を見てください。
① It was raining. (雨が降っていた。)
② We played soccer. (私たちはサッカーをした。)
これだけでは、2つの情報の関係性が不明確です。しかし、接続詞 but (しかし) を使うと...
→ It was raining, but we played soccer.
(雨が降っていたが、私たちはサッカーをした。)
このように、but が接着剤となり、「雨」と「サッカー」という一見矛盾する行動を「逆接」の関係で結びつけ、1つの論理的な文にまとめ上げました。これが接続詞の基本的な力です。
2. 最重要!「等位接続詞」と「従属接続詞」の違い
接続詞を「学び直す」上で最も重要なのが、この2種類の違いを理解することです。少し文法用語が出ますが、ここを抑えるのが大人ならではの学習法です。
A. 等位接続詞 (Coordinating Conjunctions)
対等な関係のものを繋ぐ接続詞です。例えば「単語と単語」「文と文」など、文法的に同じ重さのものを横並びに繋げます。代表的なものが and, but, so です。
(例)[文] and [文]、[単語] but [単語]
B. 従属接続詞 (Subordinating Conjunctions)
メインの文(主節)に、補足情報(従属節)を繋げる接続詞です。補足情報側は、それだけでは文として成立しません。代表的なものが because, if, when です。
(例)[メインの文] because [補足情報(理由)]。
この違いが、この後のコンマ(,)の使い方にも関わってくるので、しっかり区別しましょう。
3. 基本の等位接続詞: and, but, so
まずは、対等なものを繋ぐ「等位接続詞」の基本3つを見ていきましょう。
A. and (〜と、そして) [並列・追加]
2つ以上のものを「A、そしてB」と対等に並べるときに使います。
(単語と単語)I like dogs and cats. (私は犬と猫が好きです。)
(文と文)He lives in Tokyo, and he works for a bank. (彼は東京に住んでいて、銀行で働いています。)
B. but (しかし、でも) [逆接・対比]
前の内容と反対のことや、対照的なことを述べるときに使います。「A、しかしB」という意味です。
She is rich, but she is not happy. (彼女は裕福だが、幸せではない。)
I studied hard, but I failed the test. (一生懸命勉強したが、テストに落ちた。)
C. so (だから、それで) [原因・結果]
前の内容が「原因」で、後ろの内容が「結果」であることを示します。「A、だからB」という流れです。
I was tired, so I went to bed early. (疲れていたので、早く寝た。)
It was dark, so I turned on the light. (暗かったので、電気をつけた。)
【等位接続詞のポイント】
and,but,soが2つの独立した「文」を繋ぐとき、接続詞の前にコンマ(,)を置くのが基本的なルールです。- (例)
I was tired, so I went to bed.
4. 表現が広がる従属接続詞: because, if, when
次に、メインの文に「理由」「条件」「時」などの補足情報を加える「従属接続詞」を見ていきましょう。これらを使いこなせると、一気に表現力が豊かになります。
A. because (なぜなら〜) [理由]
メインの文の「理由」を説明します。「なぜなら〜だから」と訳されます。
I missed the train because I woke up late.
(寝坊したため、電車に乗り遅れた。)
(メインの文 = 電車に乗り遅れた / 理由 = 寝坊した)
B. if (もし〜なら) [条件]
メインの文が成り立つための「条件」を示します。「もし〜ならば」と訳されます。
If it rains tomorrow, the game will be canceled.
(もし明日雨なら、試合は中止になるだろう。)
(メインの文 = 試合は中止 / 条件 = 明日雨が降る)
C. when (〜のとき) [時]
メインの文が起こる「時」を示します。「〜するとき」と訳されます。
Call me when you get home.
(家に着いたら電話してください。)
(メインの文 = 電話してください / 時 = 家に着いたとき)
【従属接続詞のポイント: コンマ(,)の位置】
ここが最も重要なルールのひとつです! コンマの位置は、補足情報(従属節)を文の前に置くか、後ろに置くかで決まります。
- ルール1: [メイン] + [補足情報] → コンマ無し
I will help you if you are busy. - ルール2: [補足情報] + [メイン] → コンマ有り
If you are busy, I will help you.
because や when でも同じルールが適用されます。この違いを意識するだけで、英文が格段に読みやすく、書きやすくなります。
まとめ:接続詞をマスターして、会話を豊かに
今回は、英語の「接着剤」である接続詞について学び直しました。
- 接続詞は、単語や文を繋ぎ、論理的な流れを作る。
- 等位接続詞 (
and,but,so) は対等なものを繋ぐ。文と文を繋ぐときは前にコンマ(,)を置く。 - 従属接続詞 (
because,if,when) は「メイン」と「補足」を繋ぐ。 - 従属接続詞が文頭に来るときは、補足情報のカタマリの後にコンマ(
,)を置く。
最初は難しく感じるかもしれませんが、これらの接続詞は日常会話で本当によく使われます。まずは and, but, because の3つからでも、意識して使ってみてください。あなたの英語が、よりスムーズに、より論理的に変わっていくのを実感できるはずです。