わかる中国語文法③:語彙力が爆増!中国語の「複合語」完全ガイド
こんにちは!中国語学習の第3回へようこそ。
第1回で「字と単語の違い」、第2回で「単語の作り方(構成法)」の基本を学びました。現代中国語の単語の多くは、2つ以上の漢字(字)が組み合わさってできている、というお話でしたね。
今回は、その集大成とも言える「複合語」の世界に深くダイブします。ここをマスターすれば、あなたの語彙力は文字通り爆発的に増えていきます!なぜなら、単語の「組み立てルール」がわかるので、知らない単語に出会っても意味を推測できるようになるからです。
日本人にとって馴染み深い「漢語」と共通する部分も多いので、楽しく学んでいきましょう!
複合語の様々な組み立て方
中国語の複合語は、漢字同士がどのような関係で組み合わさっているかによって、いくつかのパターンに分類できます。このパターンを知ることが、語彙力アップへの一番の近道です。
主な6つのパターンを見ていきましょう!
011 主述型複合語 (主語+述語)
前の字が「主語」、後ろの字が「述語(動詞や形容詞)」の関係になっているタイプです。「〜が〜する」「〜が〜だ」と訳すことができます。
構造: 主語 + 述語
012 修飾型複合語 (修飾語+被修飾語)
前の字が後ろの字を修飾(説明)するタイプです。「〜の〜」「〜な〜」「〜に〜する」のように訳せます。このパターンの単語は非常に多いです。
構造: 修飾語 + 被修飾語
- 火车() - (火の車 = 汽車、列車)
- 中文() - (中国の文 = 中国語)
- 热水() - (熱い水 = お湯)
- 慢走() - (ゆっくり行く = お気をつけて)
013 補足型複合語 (動詞/形容詞+補語)
前の字が「動詞」や「形容詞」で、後ろの字がその「結果」や「程度」を補足するタイプです。「〜して〜になる」「〜して〜する」と訳せます。
構造: 動詞/形容詞 + 補語
- 提高() - (提げて(持ち上げて)高める = (レベルを)上げる、向上させる)
- 说明() - (説いて明らかにする = 説明する)
- 看见() - (見て(その結果)目に入る = 見える、見かける)
- 放大() - (放って(操作して)大きくする = 拡大する)
014 動賓型複合語 (動詞+目的語)
前の字が「動詞」、後ろの字がその「目的語」になっているタイプです。「〜を〜する」という関係が単語内部で完結しています。
構造: 動詞 + 目的語
- 吃饭() - (飯を食べる = 食事する)
- 见面() - (面を見る = 会う、対面する)
- 关心() - (心を関わらせる = 関心を持つ、気にかける)
- 毕业() - (業を畢える(おえる) = 卒業する)
015 並列型複合語 (A+B)
似た意味の字、あるいは対になる意味の字を並べて作られるタイプです。意味を強めたり、範囲を広げたりする効果があります。
構造: 意味が近い字 + 意味が近い字
構造: 意味が対の字 + 意味が対の字
- 朋友() - (朋も友も「ともだち」の意 = 友人)
- 国家() - (国と家 = 国家)
- 学习() - (学ぶと習う = 勉強する)
- 大小() - (大きいと小さい = 大きさ、サイズ)
- 东西() - (東と西 = もの) ※これは特殊な例です
016 連動型複合語 (動詞1+動詞2)
2つの動詞が連続して起こる動作を表したり、目的や方法を示したりするタイプです。「〜して〜する」「〜しに〜する」と訳せます。
構造: 動詞1 + 動詞2
- 检查() - (検べて査する = 検査する)
- 往来() - (往って(行って)来する(来る) = 往来する)
- 进出() - (進み入って出る = 進出する)
- 游学() - (遊びに行って学ぶ = 遊学する、留学する)