わかる中国語文法②:中国語の単語が作られる「仕組み」をマスターしよう
こんにちは!中国語学習、楽しんでいますか?
前回は、中国語の基礎である「字」と「単語」の違いについて学びましたね。「複数の漢字が集まって、初めて一つの単語になることが多い」という点が重要なポイントでした。
では、それらの単語は一体どのようなルールで組み立てられているのでしょうか?
今回は、中国語の単語が作られる基本的な「仕組み」に迫ります。この仕組みを知れば、単語の成り立ちが面白いほどよく分かり、語彙を効率的に増やすことができますよ!
単語の2つの大きな分類:単純語と合成語
中国語の単語は、その構造から大きく2つの種類に分けることができます。それが「単純語」と「合成語」です。
単純語:これ以上分解できない単語
単純語とは、それ以上意味のある部分に分解できない、単語の最小単位です。
- 山() - 山
- 我() - 私
- 咖啡() - コーヒー
- 沙发() - ソファ
最後の2つ、咖啡や沙发のように、漢字をバラバラにすると意味をなさない外来語(音訳語)も単純語に含まれます。
合成語:パーツが組み合わさってできた単語
一方、合成語は、意味を持つ2つ以上のパーツ(形態素)が組み合わさってできた単語です。現代中国語の単語の大部分はこちらに分類され、非常にバリエーションが豊かです。
ポイント:現代中国語の語彙は、ほとんどが合成語で成り立っている!
今回は、この合成語の中でも比較的シンプルな構造を持つ2つのパターンを見ていきましょう。
パターン1:繰り返してニュアンスを出す「重ねタイプの合成語」
同じ漢字を重ねることで、元の単語に特定のニュアンスを加えるのが「重ね型」です。動詞、形容詞、名詞などで使われます。
動詞の重ね型:「ちょっと〜する」
動詞を重ねると、「ちょっと〜する」「試しに〜してみる」といった、気軽で短い動作を表します。
- 看() → 看看() - ちょっと見る
- 说() → 说说() - ちょっと話す
- 休息() → 休息休息() - ちょっと休憩する
形容詞の重ね型:状態を生き生きと描写
形容詞を重ねると、その状態を強調し、生き生きと描写するニュアンスが生まれます。
- 高() → 高高() - とても高い、のっぽな
- 红() → 红红() - 赤々とした、真っ赤な
名詞の重ね型:「〜ごと」「みんな」
一部の名詞は重ねることで「すべての〜」「一人ひとりの〜」といった意味になります。
- 人() → 人人() - みんな、人々
- 天() → 天天() - 毎日
パターン2:接頭辞・接尾辞がつく「付加タイプの合成語」
単語の前(接頭辞)や後(接尾辞)に、特定の意味を添えるパーツがくっついてできるのが「付加型」です。英語の "un-" や "-ly" のような働きに似ていますね。
接頭辞がつく例
単語の頭について意味を添えます。
- 老 ():老师( - 先生), 老虎( - 虎)
- 第 ():第一( - 一番目), 第二( - 二番目)
接尾辞がつく例
単語のお尻について品詞を変えたり、特定のニュアンスを加えたりします。
- 子 ():桌子( - 机), 椅子( - 椅子) ※名詞化する働き
- 们 ():我们( - 私たち), 他们( - 彼ら) ※複数を表す
- 者 ():记者( - 記者), 学者( - 学者) ※「〜する人」を表す
より複雑な単語の世界へ:複合タイプの合成語とは?
ここまで、比較的シンプルな「重ね型」と「付加型」を見てきました。
しかし、中国語の合成語の大部分は、もっと複雑で面白いルールで作られています。それが「複合タイプ」です。
これは、意味を持つ単語(や漢字)同士が、様々な関係性でガッチリと組み合わさってできた単語のことです。例えば、「大きい」+「学ぶ」で「大学」になる、といった具合です。
この「複合タイプ」こそが中国語の単語の核心であり、その種類は非常に豊富です。この仕組みを理解することが、中国語マスターへの大きな一歩となります。