怪演俳優ワン・マオレイ(王茂蕾)の魅力とおすすめ歴史ドラマ
主役を食うほどの強烈な個性と、一度見たら忘れられない独特の存在感で、中国ドラマに深みを与える名バイプレイヤー、ワン・マオレイ(王茂蕾)。彼が画面に登場すると、物語の空気が一変し、善人か悪人か、その真意が読めない怪しげな魅力に引き込まれます。
今回は、そんなワン・マオレイの「怪演」が光る、おすすめのドラマ5作品を厳選してご紹介します。
ワン・マオレイのプロフィールと演技の魅力
ワン・マオレイは1976年生まれ、湖北省武漢市出身。中国の最高学府である中央戯劇学院で演技を学び、数多くのドラマや映画で活躍しています。彼の真骨頂は、なんといってもその変幻自在な役作り。特に、狂気や執念を内に秘めた複雑なキャラクターを演じさせたら右に出る者はいません。
『瓔珞』での宦官・袁春望役で見せた衝撃的な演技は、多くの視聴者に強烈なインパクトを残し、彼の名を広く知らしめました。主役を引き立てつつも、観る者の記憶に深く刻み込まれる――それが俳優ワン・マオレイの最大の魅力です。
ワン・マオレイ出演 おすすめ歴史ドラマ5選
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『瓔珞<エイラク>~紫禁城に燃ゆる逆襲の王妃~』(2018年)
視聴情報:Amazonプライム、 UーNEXTなどで配信中(2025年8月現在)
ワン・マオレイを語る上で絶対に外せない代表作。彼が演じたのは、主人公・瓔珞の義兄であり、複雑な過去を持つ宦官・袁春望(えんしゅんぼう)。序盤は瓔珞を支える心優しい存在ですが、物語が進むにつれてその愛情は歪み、狂気と復讐心に満ちた恐ろしい一面を覗かせます。愛憎が渦巻くその壮絶な演技は、まさに「怪演」。視聴者に鳥肌を立たせるほどのインパクトを与え、物語の緊張感を極限まで高めました。
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『コウラン伝 始皇帝の母』(2019年)
視聴情報:Amazonプライム、 UーNEXTなどで配信中(2025年8月現在)
『瓔珞』の制作陣が再集結したこの作品で、ワン・マオレイは後の始皇帝の父となる秦の王子・嬴異人(えいことひと)の父、安国君(あんこくくん)を演じました。数多くの夫人と子供たちに囲まれながらも、誰にも本心を見せない、計算高く冷徹な権力者です。愛情深いようでいて、その実、すべてを政治の駒としてしか見ていないような底知れない恐ろしさ。彼の老獪な演技が、王宮の権力闘争の非情さを際立たせています。
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『成化十四年~都に咲く秘密~』(2020年)
配信:Amazonプライムで視聴可能、U-NEXTで視聴可能(2025年9月現在)
ジャッキー・チェンがプロデュースしたことでも話題の本作。ワン・マオレイは、皇帝の側近であり、特務機関「西廠(せいしょう)」を率いる宦官・汪植(おうしょく)を演じています。冷酷非道なキレ者でありながら、どこか人間味も感じさせる複雑なキャラクターです。主人公たちとは対立しつつも、時には協力するその立ち位置は、物語の良いスパイスになっています。彼の抑えた中にも凄みのある演技が光る役どころです。
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『君、花海棠の紅にあらず』(2020年)
配信:Amazonプライム, u-next
YouTubeで予告編を見る(Rakuten TV)
京劇の世界を舞台にした本作で、ワン・マオレイは主人公のライバル梨園の元締め、商菊貞(しょう・きくてい)を演じました。才能への嫉妬とプライドから、主人公に対して執拗な嫌がらせを繰り返す、粘着質でどこか小物感のある悪役です。しかし、その執念深い演技が、物語に緊張感と深みを与えています。彼の存在が、華やかな京劇の世界の裏にある人間の業を際立たせています。
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『想いの温度差 ~九霄寒夜暖~』(2023年)
配信:U-NEXT , Amazonプライム など。2025年10月
ファンタジーラブ史劇である本作では、事件の捜査を監督する役人・胡八道を演じています。一見すると、事なかれ主義で少し頼りない上司ですが、物語が進むにつれて彼の隠された一面や、部下を思う気持ちが明らかになっていきます。これまでのアクの強い役柄とは一味違う、コミカルで人間味あふれるキャラクターを好演。シリアスな役だけでなく、こうした役もこなせる演技の幅の広さを見せてくれます。
まとめ
ワン・マオレイは、その唯一無二の個性で、物語に忘れがたい爪痕を残す俳優です。彼が登場することで、作品の世界観はより一層複雑で魅力的なものになります。
今回ご紹介した作品を観れば、あなたもきっと彼の「怪演」の虜になるはず。ぜひ、その目で彼の圧倒的な存在感を確かめてみてください。