【完全マップ】わかる中国語文法:6つのステップで学ぶ学習ロードマップ
「中国語の文法って、何から手をつければいいの…?」
「たくさんルールがあって、覚えるのが大変そう…」
中国語学習を始めたばかりの多くの人が、そんな「文法の壁」にぶつかります。しかし、ご安心ください!
実は、中国語の文法は非常にシンプルで、論理的です。英語のような複雑な時制の変化や、ヨーロッパ言語の格変化もありません。正しい順序で学べば、誰でも確実にマスターできます。
この記事では、回り道をせずに中国語文法の核心を突くための「6ステップ完全ロードマップ」をご紹介します。このまとめページから各詳細記事へ進むことで、あなたはもう文法学習で迷うことはありません!適宜、問題集(ドリル)の記事を作っていますのでマスターするのにご利用ください。
なぜ中国語文法は「難しくない」のか?
ロードマップに入る前に、少しだけ安心材料をお伝えします。日本人にとって、中国語の文法はこんなにシンプルなんです。
- 動詞の活用がない:「行く」が went や gone になることはありません。過去も未来も動詞は同じ形です。
- 名詞の性別・複数形がない:「a book / books」のような変化は、基本的にありません。
- 漢字を知っている:最大の強みです。文の構造さえわかれば、意味を推測しやすいのです。
文法は「ルールを暗記するもの」ではなく、「単語を置くための"指定席"を覚えるゲーム」だと考えてみてください。それでは、ゲームスタートです!
ステップ1:【基礎編】文の「部品」を知る~字・単語・連語~
文を作る前に、まずはその材料となる「部品」について理解を深めましょう。一つ一つの漢字がどう単語になり、文のパーツ(連語)になっていくのかを知ることが、全ての土台となります。
このステップで学ぶこと
- 字と単語の関係: 1文字の単語と2文字以上の単語の違いを学びます。
- 単語の構造: 単純な単語と、漢字を組み合わせて作られる「合成語」の仕組みを知ります。
- 連語とは何か: 単語が2つ以上集まって作る文の部品、「連語」の基本を学びます。
ステップ2:【骨格編】文の「基本構造」をマスターする
中国語の絶対的なルール、それは語順です。ここでは、最も基本的な文の組み立て方(肯定・否定・疑問)を学び、中国語の「骨格」を完璧にマスターします。
このステップで学ぶこと
基本語順(SVO):「主語 + 動詞 + 目的語」
我 (S) 喝 (V) 咖啡 (O)。
私はコーヒーを飲みます。
- 肯定文と否定文: 動詞の前に
不(bù)を置くだけの否定文を学びます。 - 疑問文の作り方: 文末に
吗(ma)をつけるだけの簡単な疑問文から始めます。 - 複文・命令文・感嘆文 : より豊かな感情や意図を伝えるための「複文」「命令文」「感嘆文」をマスターします。
- 文の成分と主要動詞: 「主語・述語・賓語」のルールと、最重要動詞「是・在・有」を学びます。
- 連動文・兼語文: 「~しに行く」といった連続する動作や、「~に~させる」といった使役の表現を学びます。
わかる中国語文法⑪:「~しに行く」「~させる」連動文・兼語文の作り方
ステップ3:【応用編】中国語の3大特殊構文「把・被・比」
基本的な文型をマスターしたら、次は中国語特有の重要な構文に挑戦します。学習者が必ず通る道であり、使いこなせると表現力が格段に上がる「把構文」「受け身文(被)」「比較文(比)」を学びます。
このステップで学ぶこと(記事追加予定)
- 把構文: 目的語を動詞の前に置いて「~を~する」と処置を表す構文。
我 把 苹果 吃了。(私はリンゴを食べてしまいました。) - 受け身文:
被を使って「~に~される」という受け身を表す構文。苹果 被 他 吃了。(リンゴは彼に食べられました。) - 比較文:
比を使って「~より~だ」と物事を比較する構文。苹果 比 橘子 大。(リンゴはミカンより大きい。)
ステップ4:【表現力UP編】最難関「補語」を完全攻略
中国語文法の最難関とも言われる「補語」を学びます。補語は、動詞や形容詞の後ろに置いて、動作の「結果」「方向」「可能・不可能」「様子・程度」「時間・回数」などを補足説明する重要な成分です。
このステップで学ぶこと(記事追加予定)
- 結果・方向・可能補語 : 動作の結果や方向、そして「~できる/できない」を表します。
- 結果補語:
看懂(見て理解する),吃完(食べ終わる) - 方向補語:
进来(入ってくる),上去(上がっていく) - 可能補語:
听得懂(聞いて理解できる),看不懂(見ても理解できない)
>わかる中国語文法⑬:最難関「補語」① "結果・方向・可能"補語を徹底攻略
中国語「補語」ドリル60問 - "听得懂/听不懂"「可能補語」と結果・方向補語を徹底マスター - 月影
- 結果補語:
- 状態・程度補語: 助詞の
得を使い、「(~するのが)どうだ」と動作の様子や程度を評価します。他 跑得很快。(彼は走るのがとても速い。)>わかる中国語文法⑭:「補語」② "走るのが速い" V+得+Adj状態補語と程度補語
中国語「状態補語」ドリル70問 - "V+得" (跑得快) と "V+O+V+得" の使い方をマスター - 月影
- 時間量・動作量補語: 「どのくらいの時間」「何回」動作を行ったかを表します。目的語がある場合の語順が重要です。
我 学了 两年 汉语。(私は中国語を2年間勉強しました。)
ステップ5:【総仕上げ編】文を彩る「修飾語」と3つの「de」
文の構造を学んだら、最後は文をより豊かに彩る「修飾語」です。名詞を飾る言葉(連体修飾語)と、動詞や形容詞を飾る言葉(連用修飾語)を学びます。特に、発音は同じでも役割が違う3つの助詞「的・地・得」の使い分けをマスターします。
このステップで学ぶこと(記事追加予定)
- 連体修飾語 : 名詞を修飾します。助詞の
的を使います。漂亮的 衣服(きれいな服) - 連用修飾語 : 動詞や形容詞を修飾します。助詞の
地を使います。高兴地 说(嬉しそうに言う) - 3つの「de」の使い分け:
- 名詞の前は
的(例:我的书) - 動詞・形容詞の前は
地(例:慢慢地走) - 動詞・形容詞の後(補語の前)は
得(例:跑得快)
- 名詞の前は
ステップ6:【品詞編】単語の「役割」を徹底理解する
文の構造(ステップ1~5)をマスターしたら、次は文を構成する個々の「単語の性質=品詞」を深く学びます。各品詞が持つ文法的な特徴を知ることで、なぜその単語がその位置に来るのかが根本から理解できるようになります。
このステップで学ぶこと(記事追加予定)
- 実詞(体詞): 文の主役となる単語群。
- 名詞、時間詞、場所詞
①:品詞(実詞・虚詞・体詞・述詞)の基本を徹底解説 - 月影
③:時間名詞と場所名詞、最重要「方位詞(上/下/里)」の使い方- 月影
- 代詞(人称・指示・疑問)
【代詞②】疑問代詞を徹底解説!「怎么/为什么」と「几/多少」の使い分けは?- 月影
中国語「疑問代詞」の使い方ドリル50問 - 谁, 什么, 怎么, 为什么を完全マスター - 月影
- 数詞、量詞
- 実詞(述詞): 述語になることができる単語群。
- 形容詞
- 動詞、助動詞、離合動詞
【中国語】「见面他」はなぜ間違い?最難関「離合動詞」の4大ルールを徹底解説! - 月影
(ここに【品詞編② 動詞・形容詞】の記事リンクが追加されます)
- 虚詞 : 文法的な機能やニュアンスを担う単語群。
- 介詞(前置詞)
- 副詞
- 接続詞
- 助詞(構造助詞・動作態助詞・文末助詞)
(ここに【品詞編③ 副詞・介詞・接続詞・助詞】の記事リンクが追加されます)