【大人の学び直し英語】前置詞 (1) 基本的な at, in, on, for, to, from, with の使い方の完全ガイド
英語を学び直す中で、多くの人が「なんとなく」で使ってしまいがちな「前置詞」。at, in, on の使い分けや、for と to の違いなど、自信を持って説明できるでしょうか?
前置詞は、日本語の「てにをは」のように単語と単語の関係性を示す重要な品詞ですが、一つ一つの単語が持つ「コア(核となるイメージ)」を掴むことが、マスターへの一番の近道です。
この記事では、最も基本的な7つの前置詞を取り上げ、そのコアイメージと具体的な使い方を豊富な例文と共に徹底解説します。丸暗記から脱却し、「感覚的に」前置詞を使いこなせるようになりましょう。
場所と時間を表す基本の前置詞: at, in, on
まず、場所や時間を表現する際に最もよく使われる3つの前置詞を見ていきましょう。これらはセットで覚えるのが効果的です。ポイントは「規模感」です。
at のコアイメージ:「一点」
at は、地図上や時間軸上で「点」として示せるような、具体的な場所や時間を指し示します。
場所の「一点」
Let's meet at the station. (駅で会いましょう。)
He is waiting at the bus stop. (彼はバス停で待っています。)
時間の「一点」
The meeting starts at 3 o'clock. (会議は3時に始まります。)
I woke up at sunrise. (私は日の出に起きました。)
in のコアイメージ:「空間・範囲の内部」
in は、何かに囲まれた「空間の中」や、ある程度の長さを持つ「期間の中」を表現します。
場所の「内部」(比較的広い範囲)
My cat is in the box. (私の猫は箱の中にいます。)
She lives in Tokyo. (彼女は東京に住んでいます。)
時間の「期間」(月、季節、年など)
My birthday is in July. (私の誕生日は7月です。)
I started this job in 2020. (私は2020年にこの仕事を始めました。)
on のコアイメージ:「接触」
on は、何かの「表面に接している」状態を表します。時間の場合は、カレンダーの「特定の一日に接触している」イメージです。
場所の「~の上に」(表面に接触)
The book is on the desk. (その本は机の上にあります。)
There is a picture on the wall. (壁に絵が掛かっています。)
時間の「特定の日」(日付、曜日)
We have a meeting on Monday. (月曜日に会議があります。)
The party is on October 31st. (パーティーは10月31日です。)
【ポイント】at / in / on の規模感
時間や場所の範囲を、狭い(具体的)なものから広い(漠然とした)ものへ並べると、イメージが掴みやすくなります。
- 時間:
at(時刻) <on(日付・曜日) <in(月・年・季節) - 場所:
at(具体的な地点) <on(通りなど) <in(都市・国など)
動きと関係性を表す前置詞: for, to, from, with
次に、人やモノの動き、目的、関係性を示す重要な前置詞を見ていきましょう。
for のコアイメージ:「~に向かって」
for は、ある対象や目的に「意識や行動が向かっている」イメージです。
目的「~のために」
This present is for you. (このプレゼントはあなたのためです。)
I'm looking for my keys. (私は鍵を探しています。)
期間「~の間」(意識がその期間に向かっている)
He lived in London for three years. (彼は3年間ロンドンに住んでいました。)
to のコアイメージ:「到達点」
to は、矢印(→)のように、ある方向へ進んで「最終的に到達する点」を示します。
方向・到達「~へ」
I go to the park every morning. (私は毎朝公園へ行きます。)
Please send this email to Mr. Tanaka. (このメールを田中さんに送ってください。)
from のコアイメージ:「起点」
from は、to とは逆で、物事の「始まりの点(起点)」を示します。
起源・出発点「~から」
I am from Japan. (私は日本出身です。)
The store is open from 9 a.m. to 9 p.m. (その店は午前9時から午後9時まで開いています。)
with のコアイメージ:「同伴・所有」
with は、人やモノが「一緒にある」状態を表します。そこから「道具」や「手段」の意味にも広がります。
同伴「~と一緒に」
I went to the concert with a friend. (私は友達とコンサートに行きました。)
手段・道具「~を使って」
Please write your name with a pen. (ペンであなたの名前を書いてください。)
まとめ:コアイメージで前置詞をマスターしよう
今回は、英語の基礎となる7つの前置詞を学習しました。最後に、それぞれのコアイメージをもう一度確認しましょう。
at→ 点(特定の場所・時間)in→ 内部(囲まれた空間・期間)on→ 接触(表面・特定の日)for→ 向かう(目的・対象)to→ 到達(方向・終点)from→ 起点(出発点・起源)with→ 同伴(一緒に・道具として)
個別の訳を丸暗記するのではなく、この中心的なイメージを掴むことで、未知の表現に出会ったときでも意味を推測しやすくなります。ぜひ、身の回りの物事を使って、今日学んだ前置詞で簡単な文を作ってみてください。以下のドリル記事で復習しましょう。
【大人の学び直し英語】前置詞 (at, in, on, for, to) 使い分け実践ドリル|全40問のクイズで徹底復習 - 月影