【大人の学び直し英語】アルファベットの完全ガイド
「英語の勉強をもう一度始めたい」と思ったとき、多くの人が英文法や単語帳から手に取ります。しかし、そのすべての土台となるのが「アルファベット」です。
「ABCくらい、さすがに分かるよ」と感じるかもしれません。ですが、一文字一文字の「正しい音」を本当に理解していますか? カタカナ英語から脱却し、ネイティブに通じる発音を身につけるための第一歩は、このアルファベットの見直しにあります。
この記事では、「大人の学び直し」の視点からアルファベットを徹底的に解説します。文字の形だけでなく、「音」に焦点を当てることで、あなたの英語力を根底から支える強固な土台を築き直しましょう。
1. 英語の基礎:26文字のアルファベット一覧
まずは基本の確認です。英語のアルファベットは26文字あり、それぞれに大文字と小文字があります。下の表で、それぞれの文字の名前(読み方)を確認しましょう。
| 大文字 | 小文字 | 読み方 | 大文字 | 小文字 | 読み方 |
|---|---|---|---|---|---|
| A | a | a (エイ) | N | n | n (エヌ) |
| B | b | b (ビー) | O | o | o (オー) |
| C | c | c (シー) | P | p | p (ピー) |
| D | d | d (ディー) | Q | q | q (キュー) |
| E | e | e (イー) | R | r | r (アール) |
| F | f | f (エフ) | S | s | s (エス) |
| G | g | g (ジー) | T | t | t (ティー) |
| H | h | h (エイチ) | U | u | u (ユー) |
| I | i | i (アイ) | V | v | v (ヴィー) |
| J | j | j (ジェイ) | W | w | w (ダブリュー) |
| K | k | k (ケイ) | X | x | x (エックス) |
| L | l | l (エル) | Y | y | y (ワイ) |
| M | m | m (エム) | Z | z | z (ズィー) |
2. すべての音の基本!「母音」と「子音」
アルファベットは、大きく分けて「母音(ぼいん)」と「子音(しいん)」の2つのグループに分類されます。この区別は、冠詞の a / an の使い分けや、発音のルールを理解する上で非常に重要です。
母音 (Vowels)
母音は、日本語の「あ・い・う・え・お」に相当する音の基本となるアルファベットです。以下の5つだけなので、必ず覚えましょう。
A, E, I, O, U
これらの文字は、単語の中で様々な音に変化しますが、まずはこの5文字が母音であると認識することが大切です。
子音 (Consonants)
子音は、母音以外のすべてのアルファベットです(B, C, D, F, G...など21文字)。息の通り道を舌や唇で邪魔して出す音で、単独でははっきりとした音になりにくく、通常は母音と組み合わさって一つの音節を作ります。
【ポイント】a と an の使い分け
- 単語の最初の「音」が母音(ア、イ、ウ、エ、オに近い音)で始まるときは
anを使います。 - 例:
an apple,an egg,an umbrella - 単語の最初の「音」が子音で始まるときは
aを使います。 - 例:
a book,a cat,a pen - 注意: 文字ではなく「音」で判断します。例えば
hourは 'h' で始まりますが、発音は「アワー」なのでan hourとなります。
3. 日本人が特に苦手な発音を克服しよう
ここでは、多くの日本人が混同しがちなアルファベットの発音について、その違いを明確に解説します。口の形や舌の位置を意識して練習してみましょう。
B と V の違い
B: 上下の唇をしっかりと閉じてから、破裂させるように「ブッ」と発音します。
例: base (土台), boat (ボート)
V: 上の前歯で下唇を軽く噛み、その隙間から息を漏らすように「ヴー」と発音します。唇は閉じません。
例: vase (花瓶), vote (投票する)
L と R の違い
L: 舌先を上の歯の裏側の付け根あたりにしっかりとつけて、「ル」と発音します。
例: light (光), play (遊ぶ)
R: 舌を口の中のどこにもつけず、舌先を少し丸めて喉の奥から「ゥル」と唸るように発音します。
例: right (右), pray (祈る)
S と TH の違い
S: 日本語の「サシスセソ」と同じように、歯を閉じてその隙間から息を漏らして「ス」と発音します。
例: sink (沈む), pass (通り過ぎる)
TH: 舌先を軽く噛むか、上下の歯の間に挟んで、その隙間から息を漏らして「ス」と発音します。
例: think (考える), path (小道)
まとめ:文字の名前から「音」の学習へ
今回は、英語学習の原点であるアルファベットについて、大人の視点から復習しました。
- アルファベットは「母音」と「子音」に分かれる。
- 冠詞の a/an は、文字ではなく「音」で決まる。
- B/V, L/R, S/TH など、日本語にはない音は口の形を意識して練習する。
アルファベットの「名前」(エイ、ビー、シー)を覚えるのは第一段階です。次のステップは、それぞれの文字が単語の中で持つ「音」(フォニックス)を学ぶことです。例えば、'A' という文字は「エイ」という名前ですが、apple の中では「ア」の音になります。
この「音」への意識が、あなたのリスニング力とスピーキング力を劇的に向上させます。ぜひ今日から、一つ一つの文字の音を大切にしながら英語に触れてみてください。