月影

日々の雑感

経済

半導体のキオクシア波乱の歴史:東芝からの独立、上場後の急落とAI時代の挑戦【最新決算反映】

キオクシアは東芝の危機から独立後、米中対立や競合の阻止に直面。2024年のAIブームで一時的にV字回復し上場を果たすも、最新決算では再び業績が急落。シリコンサイクルに翻弄されながら、技術革新と資本再構築で「単独の生き残り」を目指す波乱の現状を解説…

日本企業の自社株買いは「善」か「悪」か?コダックの教訓とPBR改善の罠

日本企業で自社株買いが急増。東証のPBR改善要請が背景だが、未来の成長源泉であるR&DやGX(環境)投資を犠牲にするリスクはないか?コダックやゼロックスの失敗例を紐解き、短期的な株価対策に終わらない「良い自社株買い」の見分け方を解説する。

アメリカで金融危機が起こるか?3兆ドル市場のリスクと日本への影響

米国で急膨張する3兆ドルの「プライベート・クレジット」市場。実態は「影のデフォルト(PIKローン)」で損失が隠蔽された不良債権の山だった。2008年型とは異なり、銀行を迂回して中小企業の雇用や国民の年金・保険を直撃する「新型の時限爆弾」の危険性を…

中国、日本へ渡航自粛「なぜ?」。高市首相への反発だけではない真の狙い

中国が日本への渡航自粛を勧告。表向きは高市首相の発言への反発だが、真の理由は別にある。本記事では、①トランプ発言との違いから見える中国の合理的判断、②高市・トランプ政権の日米同盟強化への「脅威視」、③悪化する国内経済の不満をそらす「安全弁」と…

「おこめ券」政策でなぜ対立? JA(賛成)と日本農業法人協会(反対)の理由と思惑を徹底解説

「おこめ券」政策を巡り、JAグループと日本農業法人協会が激しく対立。JAは組織防衛から「賛成」、法人協会は非効率でライバルを利するとして「反対」。日本農業の未来像(社会インフラか、成長産業か)を巡る構造的な対立を解説。

【決算分析】日本製鉄がU.S.スチール買収で最終赤字。赤字の真相と140億ドル投資の未来図

日本製鉄の最終赤字は、U.S.スチール(USS)買収に伴う一時費用が原因で、本業は黒字を維持。今期USSの利益貢献はゼロだが、これは市況悪化と設備トラブルによるもの。本丸は未来への140億ドル(約2兆円)の巨額投資であり、USSを根本から「作り替え」年間30…

パナソニック構造改革の全貌。800億円捻出と「逆選択」リスク。

パナソニックが黒字下で1万人削減。目的は800億円のコスト削減と、AI・R&Dへの成長投資だ。だが手厚い早期退職金が「優秀な人材の流出(逆選択)」を招くリスクを内包。短期の財務的成功と引き換えに、戦略的な人材を失う「諸刃の剣」である。

EVバッテリーの寿命は8年?交換費用は?「ウソ」と「ホント」をデータで徹底検証

EVバッテリーの「8年寿命説」は誤解。最新データでは平均15~20年(32万km)持ち、交換確率は1%未満です。車両寿命もガソリン車と同等以上。CO2損益分岐点は日本で約5.7万km。仮に8年で買い替えても、ガソリン車より圧倒的にエコという真実を解説します。

EVは本当にエコ?ガソリン車とCO2排出量を徹底比較【2025年最新分析】

EVは本当にエコ?製造時はCO2が多いものの、走行で逆転。日本では約5.7万kmでガソリン車よりクリーンに。採掘など課題はありますが、総合的なCO2削減効果は絶大で、地球温暖化防止に明確に寄与します。

データで見る「EV失速」のウソとホント。トヨタ・日産の戦略と中国BYD Seagullの低価格・高性能の理由

「EV失速」は本当か? データは、世界販売は中国・新興国が牽引し成長中と示す。「失速感」の正体は欧米の停滞と日本のHV優位だ。トヨタ・日産の計画変更の理由や、BYD「Seagull」の脅威的な低価格・高性能の秘密を交え、EV市場の複雑な「今」を解説する。

TRIAL GOはなぜ東京に? トライアルのAI戦略が実現する「30人時運営」と「次世代ローコストモデル」を徹底分析。

トライアルの都心型店「TRIAL GO」が東京進出。AIを駆使し「30人時」という超省人化運営を実現。AI予測で食品ロスを減らし、AIカメラで万引きも防止。従来の小売業の常識を覆す「次世代ローコストモデル」の秘密と、西友とのシナジー戦略を解明する。

【解説】ネクスペリア・ショックでなぜトヨタは無傷?日産・ホンダ生産停止の真相と半導体サプライチェーンの脆弱性

ネクスペリア危機で日産ホンダが生産停止。汎用半導体の調達戦略の差でトヨタは影響軽微。地政学リスクが「後工程」の弱点を突いた事件の全貌と、米中合意の背景を解説。

アメリカの「働くホームレス」問題とは?インフレと低賃金が招く構造的危機を解説

アメリカで「働くホームレス」が急増中。インフレ、低賃金、住宅高騰の三重苦が原因だ。まじめに働いても家を持てないこの現実は個人の失敗ではなく、経済構造の破綻を示している。報告書に基づき、この深刻な社会問題を分析する。

賃上げは続く? 日本の給料はこれからどうなる? 「30年の停滞」から脱出できるか予想

なぜ給料は30年上がらなかった? その理由はデフレや非正規化という根深い構造にありました。最近の賃上げは、インフレと人手不足による防衛的なもの。実質賃金がマイナスの中、この流れを本物にする鍵は、中小企業の価格転嫁と日本経済の「稼ぐ力=生産性」…

鈴木農水大臣の農業政策。米価と自給率はどうなるか?

鈴木新農水大臣が就任会見で「猫の目農政」との決別と「先の見える農政」を宣言。「守り」(中山間地)と「攻め」(輸出5兆円)を明確にした。米価は市場次第としつつ、備蓄米の機動的放出で供給不安を「二度と起こさない」と副大臣時代の反省を込めて明言。…

【分析】高市内閣の米価・自給率を解説。値段が下がらない理由。

高市内閣が始動。食料安保を掲げる高市首相と鈴木農水相の政策で、米価は下がらない可能性が高い。生産コスト高、減産、インフレ圧力が要因。私たちの食卓への影響を分析。

トランプ関税2025の影響とは? 経済分析で見る失敗の理由と消費者への負担

2025年のトランプ関税を徹底解剖。貿易赤字解消や製造業復活を掲げたが、矛盾した政策で目標は未達。鉄鋼業は微増、農業や自動車は打撃。コストは全て米消費者に転嫁され、インフレを招いた。同盟国と亀裂を生み、世界を分断させた。

円高転換か、円安継続か? 黒田発言 vs 日銀慎重姿勢「綱引き」の行方【2025年以降の為替シナリオと対策】

なぜ円安は続くのか? 2025年以降の円相場を3つのシナリオで予測し、物価高など家計への具体的な影響と、NISA等を活用した今すぐできる資産防衛策を分かりやすく解説します。

ファミマ好調、セブン停滞の理由とは? 4つの戦略を徹底比較分析

なぜ今ファミマが好調で、王者セブンが国内で停滞しているのか? その差を「商品開発」「製造モデル」「ポイント戦略」の3点で徹底比較。話題作りとスピード、楽天ポイント等の開放戦略で客単価を上げるファミマと、データと利益を守るセブンの戦略の違いを…

なぜコンビニのトイレは使えない?「使用中止」の貼り紙の裏にある深刻な実態

コンビニのトイレが「使用中止」になる背景には、加盟店が背負う清掃コストや修繕費、一部利用者のマナー違反、観光地での過剰利用といった深刻な問題がある。各社の対応の違いや構造的な課題を分析し、この社会インフラを維持するために利用者ができること…

米中貿易戦争の切り札レアアースの中国独占リスクとは?経済安全保障の重要性を解説

スマホやEVに不可欠なレアアース。その供給網は中国が精製工程をほぼ独占。輸出規制を武器に米中貿易戦争の切り札ともなる今、私たちの生活に潜む経済安全保障上のリスクを分かりやすく解説します。

無印良品、過去最高益でも残る課題とは?2025年8月期決算から読み解く成長戦略と「脱・ファブレス」の真意

株式会社良品計画は売上過去最高を更新し絶好調。しかし売上増に伴う販管費の増加が利益率を圧迫している。今後の鍵は、コストを抑制し収益性を高めるための「生産体制の内製化」。成長の壁を越え、真のグローバル企業へと飛躍できるかの正念場を迎えている。

なぜアイリスオーヤマは強いのか?「知財保有型ファブレス」に学ぶ競争優位性

アイリスオーヤマの驚異的成長の秘密は「作らない」戦略。製品の魂(知財)は自社で握り、製造は外部委託する『知財保有型ファブレス』を核に、OEM・自社製造を使い分けるハイブリッドSCMが強さの源泉。単なる安さではない、企画力と経営スピードが生む持続…

メガチップスの業績不振はなぜ?任天堂の新ハードから読み解くファブレス経営の今後

ファブレスの巨人メガチップスがQ1赤字。だがパートナー任天堂は「Switch 2」で絶好調。この逆説の鍵は部品納品のタイムラグにあり、次期からのV字回復は確実。新たな黄金時代が始まる。

なぜ任天堂は工場を持たない?ファブレス経営の強みと戦略を最新決算から解説

任天堂はなぜ自社工場を持たないのか?その「ファブレス経営」の強みとリスクを分かりやすく解説。IP(知的財産)開発にリソースを集中する戦略から、最新ハード『Nintendo Switch 2』の爆発的ヒットを支えた供給力の秘密まで。最新決算も交えて、任天堂の賢…

経済・企業戦略まとめ:日本の産業が直面する課題と未来への展望

日本の医療DX、農業の構造問題、金融動向から、日本製鉄や東芝など大企業の経営戦略まで。経済の”今”と”未来”がわかる注目記事をテーマ別に厳選して紹介。各業界が直面するリアルな課題と、その解決策へのヒントをまとめて解説します。

キーエンスはなぜ儲かる?営業利益率50%超の秘密と「ファブレス」を越える高収益の構造

営業利益率50%超のキーエンスが高収益を維持する秘密を解明。鍵は**「工場を持たない」**ファブレス体制を基盤に、創業者哲学、直販による現場のインテリジェンス収集、粗利80%を追求する製品開発、価値ベースの価格設定、そして戦略的な高給で優秀な人材を…

ファブレスとは?NVIDIAとTSMCに学ぶ水平分業モデル

工場を持たない「ファブレス」経営とは何かを、AI王者NVIDIA(設計)と製造のプロTSMC(製造)の最強タッグを例に解説。両社に資本関係はなく、強固な信頼と機密保持契約で繋がっている。新しい”ものづくり”の形である水平分業の仕組みとメリット、日本の現…

日本の半導体戦略、なぜ今?TSMC誘致の裏側

日本の半導体産業が今、大きく変わろうとしている。かつて自前主義で敗れた教訓から、TSMCなど海外勢を誘致し国内生産を重視する戦略へ大転換。自動車等に不可欠な「成熟半導体」の安定供給を確保し、経済安全保障を確立。世界王者ではなく、不可欠な供給拠…

【2025年版】半導体の「サイズ」と日本の未来。なぜ最新チップと「古い」チップ、両方が必要なのか?日本の戦略と課題(Rapidus/TSMC/自動車MCU不足)

日本の半導体戦略が直面する「二重の課題」を解説。未来のAIを担う最先端チップ国産化(Rapidus)と、自動車産業の命綱である成熟チップの供給不足という構造的な弱点。なぜ最新と旧世代、両方の半導体が国家の未来に不可欠なのかを紐解きます。